暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダー真・智代アフター外伝
二話「記憶」
[7/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「私から彼女に注意しておく。それと、謝罪させよう」
「謝罪なら鷹文という子にさせておくよう言っといてくれ?」
「鷹文を知っているのか?」
「知り合いか?」
「私の弟だ」
「そうか……なんとなくだが、似ているな」
「さ、とりあえず部屋に入ってくれ?ここだと体が冷えるだろ?」
「すまん……」
その後、俺が部屋に入ると、本当に河南子がアイスキャンディーを加えて居間に寛いでいた。
「あぁ!シンオッサンじゃないっすか?」
「なるほど、逃げ込むところというのなら、智代の部屋というのもあり得なくはないな」
「なんでシンオッサンが先輩の部屋にいんだよ!?」
「いろいろあって、世話になっている」
「せ、先輩!どういうことっすか!?」
河南子が台所で夕食の支度をしている智代に振り向く。
「ただ助けただけだ。お前には関係ないだろ?」
「うぅ……だけど……」
「後で鷹文に謝っておいたらどうだ?あの後、結構街中を探し回ったんだぞ?」
「別にいいじゃん……ガッコなんて行く気しなかったんだし」
そういって彼女は俺から目をそらした。
「河南子、そんなことだと留年するかもしれないぞ?」
呆れた智代はお盆にできたばかりの夕食を載せて居間に入ってきた。
「先輩には関係ないじゃん……」
「とにかく、明日からはちゃんと学校へ行くんだぞ?」
智代に言われて、河南子は少ししょぼくれる。
「ま、今日は夕飯を食べていけ?家に電話はしてある」
「あざーす……」
「やれやれ……」
俺はそんな河南子にため息をついた。しかし、本当にため息をつくのは食事である。こいつはこともあろうに俺のおかずを横取りしたり、代わりに自分が嫌いなものを入れたりと、ゲーセンでの仕返しをしてきた。
「河南子!それは俺のだろ?」
「まぁまぁ?そんなことよりも、シンオッサンにはこれあげる♪」
「嫌いなもんを押し付けてるだけじゃねぇか!?」
そんな俺たちをみて、久しぶりに騒がしい食事ができて何よりと智代は静かにほほ笑んだ。
「……おい、そろそろ帰れよ?」
テレビを見ている河南子に俺が言う。
テレビでは、ニュースがやっており最近多発している女性連続殺人事件についての話が放送されていた。
「河南子、近頃は物騒だ。私も帰宅に付き添おう」
「智代、俺も一緒に行こう……」
俺も心配になり、智代についていこうとするが、
「いや、私一人でも大丈夫だ。お前は先に寝ていてくれ?」
「ああ……」
やはり、俺が犯人だと思っているのだろう?昨夜は、あのような登場で出てきてしまったのだから無理もない。しかし、どうしてあんな俺を彼女は助けたのだろうか?
「……」
智代らが部屋を出て数分後、俺はやけに胸騒ぎを感じた。そもそも、新聞を読み返してみたが、事件の現場はこの町の他にも遠方の隣町か
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ