第十三話 エックスSIDE6
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最近は過去を思い出すことが多かった気がする。
エックスのバスターの故障、新たなる戦いの幕開け、アクセルとの出会い。
短い間に色々なことが起きた。
そしてそれらが自身の非力さに嘆いていたエックスをあの場所に向かわせたのだろう。
行き先はメガ・スコルピオが荒らし回ったハイウェイである。
既に日が落ち、辺りは真っ暗である。
道が途切れて出来た穴が底知れぬ闇に見えた。
暗い絶望の闇。
顔を覗かせれば、吸い込まれてしまいそうな錯覚すら覚える。
この世に絶望した者は自ら飛び降りそうな…そんな場所である。
そこにエックスはいた。
ルイン「エックス…」
彼女の声にエックスは振り向かなかった。
今にも消えそうな声で呟く。
エックス「昔と同じ…」
ルイン「え?」
今のエックスには彼女を顧みる余裕がなく、淡々と独り言のように呟く。
エックス「ここは…全然変わってない…俺が最初に戦った時と…復興も終わっていなくて…いや、何度元通りにしてもすぐ壊れるんだ。平和もすぐに無くなってしまう…俺がどれだけ戦っても、どれだけ多くのイレギュラーを倒してきても、平和はこの手からすり抜けてしまう…」
ルイン「エックス…」
エックス「ルイン…」
ルインはこちらに振り向いたエックスの表情を見る。
今まで見てきた毅然とした表情ではなく設定年齢の年相応の幼い表情。
それは昔の…。
ルイン「(昔のエックスだ…)」
泣きそうな表情なのに、静かな声がルインの耳に響く。
エックス「教えてくれ…いつになったら戦いは終わるんだ?いつになったら戦わなくて済むんだ…?みんな消える…穏やかな日常も何もかも…俺がやって来たことは無駄だったんじゃないのか…?」
ルイン「エックス…手を出して」
エックス「え…?」
ルインはエックスの手に触れ、1つずつエックスの指を折る。
ルイン「エックスは最初の反乱でシグマを止められず、シティ・アーベルはミサイルの直撃を受けました」
エックス「っ…」
ルイン「次にエックスは私とゼロがやられた後も頑張ってシグマを倒しましたが、シグマは蘇り、また戦いが始まりました。」
カウンターハンター事件…。
ルイン「次はシグマに操られたドップラー博士が起こした反乱で、シグマは倒せたものの、ドップラー博士を救うことは叶いませんでした…」
ドップラー博士の反乱…。
ルイン「レプリフォースとの戦いではシグマに利用され、多くのレプリフォースを撃ち、イレギュラー化したディザイアを倒しました。」
レプリフォース大戦…。
ルイン「コロニー落下事件ではシグマの策略により、地
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