1部
5話
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術が下手なので、少々の下準備が無ければ私の望む効果を発揮できないのだ。
体術は真似る事は出来るが、忍術と幻術はこの眼で印を真似るのが手一杯だ。仮に発動は出来たとしてもどの程度のチャクラが必要で、どの辺りに力を込めればいいのかが分からないので性能が残念な事になる。
というわけで、私は今現在水道でペットボトルに水を汲んでいる訳だ。忍術も真っ当に使えれば柔拳と相性は良いのでどうにかしたいものだな……
む?ああ、これで充分だな。
体術といい忍術といい、普通の方法で学びたいものだ。体術は眼で学び、忍術はほぼ我流のものでしかない。
……いや、人との関わりが限られていたので仕方ないとは言え我ながら酷いものだ。いい加減、真っ当な師に出会ってご教授願いたいな。体術重視で忍術も扱える教員はいないものか……
書物頼りの修行も限度がある。一応は色々と調べ、私の得意な忍術は水遁だというのは分かりそれを重点的に鍛えているのだが、具体的な鍛錬方法も何も分からんので池の水などを操るなどで経験を積むしかない。
そもそも日向の蔵書には忍術の指南書が殆どないのだ。柔拳や白眼の書物が多いのは仕方がないものの、もう少し忍術方面にも書物を残して置いて欲しかった。所詮小娘の我儘でしかないのだが、私も年相応の我儘くらい言うさ。
さて、そろそろいいだろう。二人の話も終わっただろうし、これ以上考えていては愚痴っぽくなってかなわん。
「さて、準備はできているな?」
「もちろんだってばよ」
「はい」
「よろしい、いつも通りこの面を取れれば君達の勝ち、君達が動けなくなれば私の勝ちだ。では、かかって来たまえ」
私の言葉と同時にナルトが煙玉を地面に叩きつけ、ヒナタが距離を詰めて柔拳で挑んできた。
ふむ、私が眼を使わないという事でこういう手段できたか。ヒナタは白眼で私のチャクラを見て煙の中でも私を補足し、私は煙で視界の狭い中で柔拳をかわさなければならない。
が、おそらくこれは陽動だ。いくら視界が悪くともヒナタの扱う柔拳は既に覚え尽くしているので、僅かでも動きが見えれば対応できる。言ってしまえば、ヒナタの動きの型は完全に私は把握済みという事だ。
それに関してはヒナタも知っているおり、つまりはナルトも先程の作戦会議でそれは把握しているだろう。では、何をするのか?簡単だ、ヒナタで私の動きを止めてナルトが何かしらの手段で私の面を狙うのだろう。
とはいえ、その手段は流石に把握できない。さて、こうなると私も忍術を使う必要があるな。
ヒナタの掌底を受け流し、彼女の体を傷付けないように注意を払いつつ押して距離をとる。そして、ペットボトルの中の水を周囲にばら撒き印を結ぶ。
「水遁 弁財天(べんざいてん)の舞」
周囲に撒いた水が薄衣のように私の身を包み、
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