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仮面ライダーディザード 〜女子高生は竜の魔法使い〜
epic1 参上、魔法使いライダー
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ここは東京にある都立城北学園、高等部芸術科…。
このクラスで、一人絵筆を片手に淡い色合いの絵を描いている女子高生がいた。
その少女は、穏やかな顔つきに優しい眼差しを持ち、肩まであるブロンドの髪を束ねたポニーテールがトレードマークの、細身のスリムな体型をしていた。
彼女の名は天王寺 エリカ…16歳、画家を目指す芸術家の卵である。

「うーん、青が微妙に濃いですね。」

エリカは首をひねりながら細部まで見回すが、納得がいかないのか難しい顔をしてカンバスとにらめっこをしている。
どうやら晴れ渡る青空を表現したかったらしいのだが、うまく表現できなかった様だ。
彼女は白の絵の具で青を微調整しながら、少しずつ青空を描いていったものの…やはり何かが違うのか、首をひねるばかり。
と、ここでチャイムが鳴り休み時間に入る。

「…仕方がありませんね。」

エリカは絵筆とパレットを片付け未完成の絵を画架から外し下におろすと、外の空気を吸いにベランダに出た。
彼女は思い切り深呼吸をし、伸びをした後空を仰ぎ見る。
彼女の描きたかった物…それは透き通るような青空のような美しい絵。
まだその域に到達するには早いかもしれないが、いつかは描いてみたい…エリカは、青空を見る度思っていた。
しばらくして、次の授業のチャイムが鳴りエリカは教室へと戻っていく。

その日の放課後…エリカは帰り支度を手短にすませ、校門である人物を待っていた。

「…遅いですね。」

エリカは何度も腕時計を見ながら、誰かを待ち続ける。
数分たった頃、その人物は息を切らせながら走ってきた。

「エリカちゃん、待たせちゃってごめんね。はぁはぁ…。」
「あ、サラ先輩。」

その人物は、薄いブラウンのショートヘアーに優しい眼差しをたたえた穏やかな顔つき、何より髪の左右に結わえられた二本の髪留めが印象的な小柄の少女である。
彼女の名は西条 サラ、17歳。
エリカと同じ芸術科の先輩である。

「いえ、私でしたらまだ待てますので。」
「…でもよかった、てっきりもう帰っちゃったと思ってたから。」
「いえいえ。…では、急ぎましょう。」
「そうだね、急がなきゃ。」

二人は揃ってとある場所へと歩いていく。
商店街を抜け、路地裏を通り…たどり着いた先は一軒のドーナッツ屋。
看板には「たちばな」と書かれており、建物の古さもあってひっそりとした感じを受けるが。
その割には内装が派手であり、ピンクを基調とした壁紙に何をモチーフとしたのか分からない絵画が飾られている。
正直な話…本当にドーナッツ屋なのか少し疑うかもしれないが、味は確かでありエリカはここで毎日ドーナッツを買って帰っている。

「あら、いらっしゃい。エリカちゃんにサラちゃん
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