第2話 転校生はフランスの聖処女(聖女)様
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の俺が幼女以外に見惚れていたってのか・・・・」
我に返った井上準が何かつぶやいた後押し黙った。
そして――――。
「う、うそ・だ。うそだ、うそだっ、ウソだっ、ウソダッ、嘘だっ、うそだぁあああああああああ!!!?」
「準!?」
「うぅううそぉおおおだぁああああああああああああああああーーーー・・・
井上準は、自分自身の今さっき体験した感情に振り回され否定しながら教室から飛び出していった。
そして、そんな原因を作った?ジャンヌは如何したのだろう?と首を傾げる。
「あー、気にしなくていいぞ、オーリック。ちょっとした青春の一種だろうからな」
(ロリコンにも通じるんだなぁ。九鬼に、似て非なるカリスマ性なるオーラ)
先程見惚れたのはここにいる2−Sの9割以上の生徒たちだけでは無い。
此処に来るまですれ違った生徒や用務員、勿論今日の早朝に挨拶した学長(←初対面では無い為)以外の職員が、またしても男女区別なく見惚れたのだ。
そうして数秒程物思いに耽っている巨人をよそに、金箔付に制服を改造してある益荒男がジャンヌに近づいてきた。
「フハハハ!相変わらず、初対面の者たちを引き付ける魅力とカリスマ性は衰えておらぬなぁ!」
「オーリック様、お久しぶりです☆」
声を掛けてきたのは、世界にとどろく九鬼財閥の総帥・九鬼帝の実子の中の唯一の男子である九鬼英雄だった。そして影を踏まぬ様に傍で控える女性メイドは、九鬼従者部隊・序列第一位の風魔一族の出身であり元傭兵でもある忍足あずみだ。
「英雄さんもお元気そうで何よりです」
そこにまた一人、我に返っていた肌黒でいわゆるイケメンと言った感じの青年、葵冬馬が近づいてきた。
「英雄のお知合いですか?」
「うむ、我が友冬馬よ。オーリックの名で聞き覚えは無いか?」
そこでふと考えだしてから「ああ!」と思い出したように声を上げる。
「確かフランスに本社を置く、EU周辺で一番の企業でしたか?」
オーリックカンパニー。
フランスに本社を置きフランスの各地は勿論、EU全土に支社を置く日用雑貨からミサイルまでと言ったほぼすべての品に精通しているヨーロッパ一の大企業で、オーリックファミリーの表の顔でもある。
「うむ、その当たりで我が九鬼財閥とも提携関係にあり、その提携関係の周年パーティーで何度か顔合わせをしてきているのでな。その時、不覚にも我もまたジャンヌに一瞬だけ見惚れてしまったのよ」
なるほどと、頷く冬馬。
そこに巨人のお開きの合図か、両掌で叩いた。
「久しぶりの再会は後で各自にやってくれ、話が進まないからな」
その合図に3人とも自分の席に戻り、そ
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