マクロスF
0759話
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ラダが乗ったトレイを持ちながらルカが俺と同じテーブルに着き、そう声を掛けてくる。
「シェリルの知名度を考えれば、この程度はしょうがないんだけどな。まだ嫉妬されたファンに襲撃されないだけマシだよ」
もっとも、実際に襲撃してきたとしてもどうにかなるような事は無いが。
そんな風に考えている俺の向かいに座ったルカが、ミートソースのパスタを食べながら笑みを浮かべる。その嬉しそうな笑みは、ルカ自身の幼い容貌もあって見ている周囲までほんわかとさせるものがあった。
……それはいいんだけど、何でこんなに上機嫌なんだ? 何かいい事があったようにしか……
そこまで考え、ふと先程のルカの台詞を思いだす。いつもその辺に関してはあまり突っ込んでこないルカにしては、珍しく俺とシェリルの関係を仄めかすような事を口にしていた。つまりは、そっち関係でルカにも何かあったのか?
「あのナナセとかいう女と進展があったのか?」
ぶほぉっ!
俺がそう尋ねた瞬間、口の中に入っていたパスタを吹き出しそうになるルカ。反射的に手で口を押さえたから良かったようなものの、もしそれが一瞬でも遅れていれば周囲は惨憺たる光景になっていたのは間違い無いだろう。
「げほっ、げほっ、い、いきなり何を言うんですか! そんな、僕とナナセさんは……確かにナナセさんはランカさんの件で色々と心配していますけど」
「ん? 違ったのか? 珍しく俺とシェリルの事に口を出しているから、てっきり」
そう言いながら、周囲を見回す。今までは俺の存在に気が付かなかったS.M.Sの社員がこっちを見ながらギョッとした表情を浮かべていた。……まぁ、無理も無い。ついさっきまで俺とシェリルの件を噂していたんだからな。
取りあえずそんな周囲の様子を無視し、水を飲んでようやく落ち着いたルカへと声を掛ける。
「で、何でそんなに上機嫌なんだ?」
「けほっ、けほっ、……それに関しては秘密です。とは言っても午後から行う予定のミーティングで発表出来ると思うので、もうちょっと待って下さい。きっと驚きますから」
幼い容貌に笑みを浮かべながらルカはそう告げる。……こうしてみると、ネギ辺りとそれ程年齢が変わらないように見えるな。まぁ、それでも背の高さを考えるとさすがにルカの方が上なんだが。
そんな風に考えつつ、残っているハンバーガーとフライドポテトを口の中に収めていく。
1人前にしては随分と量の多い軍人仕様のハンバーガーだが、生憎と俺にしてみればおやつにちょっと摘まむ程度の量しか無いのでルカが食べ終わる前には食い終わることになる。それからデザートと食後の紅茶を飲み、2人揃ってブリーフィングルームへと向かったのだが……
「おいおい、これはちょっと予想外だったな」
「あらん、アクセルったら。私
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