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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第六十七話
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てくれるって信じてる。だから…早く目を覚まさないと…もう頭撫でてあげないからね」
浸食が徐々に進みながらも未だ表情も変わらず眠るメリアを見て、僕はカノンノに握られている手とは逆の手でそっとメリアの額を撫でてそう言った。
僕の言葉が今の彼女に届いているかは分からないけど…多分、今の僕に出来るのはこんな事ぐらいだろうから。
ただ…ほんの少し、メリアの眉が動いた気がした。
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「──こっち、準備オーケーよ」
「うん…私も大丈夫」
──あれから数分後、リタとヴォルトがアドリビトムの皆にドクメントの転写が終わった、と医務室に戻ってきた。
今は皆、船の中のそれぞれの場所からメリアにディセンダーの力を使う準備をしていて、リタの合図で皆一斉にディセンダーの力を発動するらしく、今カノンノ、リタ、ヴォルトがメリアに手を向けている。
「皆…メリアを…頼むっ!」
「言われなくても分かってるわよ…それじゃ、皆…始めるわよっ!」
「「はいっ!」」
僕の言葉にリタは頷いて言うとカノンノとヴォルト、そして片手に持つ通信機らしきものから皆へディセンダーの力の発動を促す。
リタの言葉を合図にするようにカノンノ達の手から光が溢れ出し、メリアの中へと入っていく。その光はカノンノ達の手のみからではなく、外で手伝ってくれているであろう皆からも放たれているのか、光が医務室の外から中へと壁を通り抜けて入ってくる。
「凄い…この力の量なら…っ!」
「っ!駄目…っ!」
アドリビトムの皆によるディセンダーの力で、浸食が進んでいたメリアの身体の結晶が消えていき、ひとまず安心しかけた瞬間…それはリタの言葉で変わった。
消えていった筈の浸食が…まるで最後の抵抗を見せるかのように凄まじい勢いで再びメリアの身体を浸食し出したのだった。
「嘘…なんで…っ!?」
「まさか…まだ足りないっていうのっ!?こっちはアドリビトム総員だっていうのにっ!!」
「っ…このままでは…ディセンダーが…っ!」
突如目の前で起こった事にカノンノとヴォルトだけではなく、リタまでも驚きと焦りを隠せずにいた。
だがそれでもジルディアの浸食が速度を上げてメリアの身体を結晶化していく。
どうすれば…どうすれば……っ!
──いや、手はまだある。だけど…それは…
「っ!そんなの…関係あるかっ!」
深く考えるよりも僕の行動は早かった。
今、メリアを失えば、ルミナシアは終わってしまう。いや、それも僕にとってはおまけみたいなものであり、僕は『大切』な彼女そのものを失ってしまうのがいやなのだ。
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