1.誠凛高校バスケ部
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しれないじゃないですか??
ズキッと頭が痛み、思わず抑える。
幸い、見ている人はいなく、見つかることは無かったが。
(…本当に心配していないのなら…あんな顔しませんよ普通。)
また一つ、思いだす。
??誰も心配してくれなくなっちゃいましたね。
(違う。…だったらキャプテンもあそこまで言ってくれないです…)
ズキッ…とまた痛む頭を抱え、思わずしゃがみ込む。
「…黒子君?」
隣にいたカントクが黒子の異変に気付き、声をかける。
黒子からの返事は無く、頭を抱えていた手が、パーからグーに変わったぐらいだ。
「黒子君!」
カントクは思わずな大きな声が体育館中に響き渡り、ボールの音と、バッシュの音が止まる。
「黒子ぉ!」
メンバーで最初に叫んだのはキャプテンだった。
黒子に近づきながら、そう叫んだのだ。
他のメンバーも黒子の周りに集まってくる。
火神だけ、その場に立ち尽くしていた…。
「…大丈夫…です。…少し痛んだ…だけですから…」
痛みが少しずつ引いてきたのか、黒子は顔を上げ、メンバーを見る。
その中に火神が居ないことに少し驚いたが、その驚きは声にも、顔にも出さず、立ち上がった。
「すみません。練習の邪魔をしてしまって」
黒子はみんなに向かって、頭を下げた。
「休んでなくて大丈夫なのか?」
日向が心配そうに声をかける。
黒子は少し間を空けてこくりと頷いた。
「はい。もう大丈夫です。…また痛みがあったら、座って見学することにします」
ならいいけど…と、メンバーが口々に言い、黒子を心配そうに見ながら、練習に戻っていく(この時、カントクが満面の笑みで見ていたことは内緒である)
ほっと黒子が息を吐いていると、ひやっと冷たいのが頭に乗った。
ビクッと肩が上がり、恐る恐る乗せられたものを取ってみると、袋に入れられた氷水のようだ。
そ袋の上から、火神の顔がひょこっと見える
「…火神君」
「頭が痛いなら、乗せといた方が和らぐだろ。」
火神は小さく微笑をすると、頭をポフと一度撫でると、練習に戻っていく。
そんな姿を目で追っていた黒子だが、思わず口元が緩む。
手に持っていた氷水が、その時、温かく感じた。
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