シューティングゲーム
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ラインにそって抜けていき、奇妙な格好をとっていた男は再び走り出した。
「あれが・・・」
「そう、《弾道予測線》による攻撃回避」
「あれが弾道の目安ってわけか・・・」
その後NPCガンマンがバランスを崩した男を撃ち抜いたのを見届けた三人はプール金額表示が500クレジット分上昇するのを見た。
「ね?左右に大きく動けるならともかく、ほとんど一直線に突っ込まなきゃならないんだから、どうしたってあのへんが限界なのよ」
「予測線が見えてからじゃ遅い、ねぇ・・・」
そう言ったシオンはキリトの肩を掴んだ。
「よし、キリト。お前行ってこい」
「シオン?」
「殺れるだろ?」
シオンの言葉にキリトはニヤッと口角を上げる。
「りょーかい・・・」
「あ、ちょっと!」
止めようとした少女をシオンが手で止める。
「大丈夫だ、アイツはNPC相手に簡単に撃たれねーよ」
「・・・?」
少女はシオンが言っていることが分からず首をかしげる。しかし、少女はその言葉の意味を体感することになる。
スタート直後、キリトは幅3mの直線を縦横無尽に駆け回りガンマンとの差を積めていく。あっという間に10mを超えると、ガンマンのリロードが高速になり弾数も増える。しかしそれでもキリトはかわしていき差を積める。
残り数歩の距離に差し掛かったとき、ガンマンはリロードなしで六本のレーザーを放った。
しかしキリトはそれを読んでいたかのように上にジャンプすることでかわした。そのまま着地したキリトはガンマンの懐に触れた。
「オーマイ、ガーーーッ!!」と絶叫と共に両手で頭を抱え膝をつくと同時に、ファンファーレがなる。キャリーオーバー額、約三十万クレジットを受け取ったキリトは平然とスタート地点のところまで戻ってきた。
「な?平気だったろ?」
「あなた、どういう反射神経してるの?最後、目の前2mくらいのところからのレーザーを避けた・・・あんな距離だともう、弾道予測線と実射撃の間にタイムラグなんてほとんどない筈なのに・・・」
「え、えーと・・・だって・・・」
キリトが答えようかと迷っているなか、シオンは野次馬の集団から外れて辺りを散策していた。
「スロットに、カジノ、ボードゲーム・・・。なるほど、普通のギャンブルゲームもあるわけか・・・、ん?」
シオンが足を止めたのはシューティングゲームを模した先程の弾除けゲームと同じくらいの規模のゲームだった。
ゲームの名前は《Dare to rely!》───
『“当ててみろ!”、か・・・』
「ちょっと君!」
先程の少女とキリトがシオン後を追ってきた。どうやら突然いなくなったシオンを探していたらしい。
「なあ、これは?」
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