第五話 大角大尉!!今度は薙刀だ!!その十三
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「この人達にも見せよう」
「はい、正義をですね」
「日帝衆の戦いを」
「武は戦いを収めるものだ」
その言葉通り、というのだ。
「この不毛な戦いをここで終わらせる」
「悪逆非道の輩を成敗し」
「そうしてですね」
「この人達も見てくれている」
その悪を成敗する戦いを、というのだ。伝説の芸人達もまた。中にはご存命の人もいるがとりあえず気にしては負けである。
「人々に笑いという癒しをもたらしてくれた人達をな」
「大角さん頑張ってや!」
「勝ってや!」
吉本の芸人達も総出でグランド花月の前に集まって横断幕付きで応援している。
「日帝衆が日本をよくしてくれてるんや!」
「世界もな!」
「大角さんは正しいで!」
「悪いのはあいつ等や!」
他ならぬジャスティスカイザー達だというのだ。
「悪い奴を懲らしめるんや!」
「それで日帝衆の最後の願い適えるんや!」
「阪神も頑張らなあかんけど日帝衆もや!」
尚阪神タイガースは日帝衆の指導により常勝無敗のチームに生まれ変わった、そうして今や連覇を続けている。それに対して憎むべき人類共通の敵読売ジャイアンツは勝率一割台の最下位街道を爆進しその無様な敗北を全世界、特に日本国民に見せることにより彼等に元気を与えている。巨人が負けると飯が実に美味い。
「ファイトや!」
「戦いの後で大角さんには新喜劇無料招待や!」
「わい等の芸見てや!」
「そうして楽しんでや!」
グランド花月の向かい側の本屋のビルにも応援の垂れ幕、金龍ラーメンや飲み屋の客達も彼を応援している、そして。
既に戦場に来ているジャスティスカイザーにはだ、声援どころか。
罵声の嵐だった、今回も全世界から批判されている彼等だった。
「今度こそ負けんかい!」
「死ね!」
「いんでまえボケ!」
「巨人以上に負けて欲しいわ!」
「大角さんに成敗された後バース様に成敗されんかい!」
「金本兄貴に人の道教えてもらわんかい!」
「どんな教育受けてきたんやホンマ!」
大阪独特の罵声を浴びていた、老若男女全てから。
「親の顔が見たいわ!」
「おどれ等ホンマ最悪や!」
「何処をどうやったらそんなクズになんねん!」
「西本幸雄さんの鉄拳浴びて地球一周して来い!」
「ドン鶴岡の雷受けて性根入れ替えて来い!」
「うるせえ!何だよ西本さんに鶴岡さんって!」
「どっちの人も天国におられるだろうが!」
ジャスティスカイザーも負けていない、罵倒には罵倒で返す。
「俺達に死ねってのか!」
「俺達は不死身なんだよ!」
ここでも中指を突き立てつつ言い返す彼等だった、そして。
大角を応援する薙刀を嗜む撫子達、袴姿で横断幕を持っている彼女達を見てだ。こんなことも言うのだった。
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