きのこ狩り
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はははっ、ははっ……ハァ。」
ウェンディはとてつもないほどの脱力感にしばらくは動けなかった。
「いやーありがとうな。これが依頼料じゃよ。」
「さんきゅ…。」
「じゃあ、またなんかあったら頼んじゃよ。」
「はい、お世話になりました…。」
二人はおじいさんと別れ山のふもとの駅に向かった。あれからタクヤの毒をウェンディが治癒し、
一晩おじいさんの家に泊まったのだ。
ヒュウゥゥゥ
秋の空に冷たい風が吹いた。
「…寒い。」
「…。」
予想以上に冷え込んできた。二人は薄着で来ていたためかなり体温が下がっていく。
そんなウェンディを見兼ねかねたのかタクヤはバックから何かを取り出した。
バフッ
「!!」
ウェンディの首元に水色の大きなマフラーが巻かれた。こんなものどうしたのかウェンディはタクヤに聞いた。
「じいさんが今日は冷えるだろうからって帰りに貰ったんだ。それでさっきよりはマシだろ。」
「でも、私がするには大きすぎるよ。」
バフッ
「えっ。」
ウェンディは残っていたマフラーをタクヤにも巻いた。二人で巻いたらちょうどいい長さになっている。
「…こうした方が暖いでしょ?」
「でも歩きづらくないか?」
「いいの!これで。」
ウェンディはタクヤにさらにくっついてそう言った。
「…ま、いいか。」
二人は紅葉で覆われた山道をゆっくりと歩いた。
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