きのこ狩り
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。
まだその時のダメージが僅かばかり残っている。
「まぁ、あん時はマジで焦ったよ。」
「あんまり無理しちゃダメだよ?わかった。」
「あぁ。」
ピーンポーンパーポーン
『まもなくエウロ山駅〜エウロ山駅〜。』
「さて、じゃあ行きますかな。」
「うん!」
タクヤたちは駅を後にしてエウロ山に向かったのだった。
そんなこんなで現在に戻るわけだが、依頼人がとにかく天然ボケしたおじいさんで、
二人には曖昧な情報を教えてすぐさまほかの仕事場へ向かっていってしまったのだ。
「ったく、あのじいさんいい加減だよなー。」
「もう少し情報があればいいんだけど、この写真だけじゃ…。」
二人とも愚痴をこぼしながらも必死に根元をくまなく探す。
「おっ!もしかしてこれなんじゃねーか?」
「写真と一緒だね。でも注意書きでよく似た毒キノコもあるって書いてある。」
「…なんかお決まりの展開だな。」
などとタクヤが言っているのに反応を示さずウェンディは一応そのきのこを採った。
「とりあえず毒キノコとかは一旦おいといてどんどん採っていこうよ。」
「それでいいのかー…?」
タクヤは渋々ウェンディの提案にのり片っ端からきのこを採っていった。
1時間後
「もうあたりにはないな。」
1時間のきのこ狩りの末、ざるいっぱいのきのこを採ることができた。
「でも、毒キノコだらけかもね…。」
「い、いや!!もっと前向きに考えようぜ!!これ全部依頼のきのこかもしれねぇ。」
タクヤはウェンディから立ち込める不安の風を取り払うかのように言った。
「とにかく、きのこを見比べようぜ!!」
「でも、どうやって?」
「……食べてみる、とか?」
「それは絶対にダメ!!」
「ですよねー…。」
ウェンディから当たり前の怒鳴り声が飛んできた。
「そうだ!匂いで毒があるかわかるんじゃないのか?試しにやってみよう。」
さっそくタクヤはざるの中にあるきのこを一つ一つ匂いを嗅いでいった。
クンクン クンクン
「どう?お兄ちゃん。」
ウェンディがタクヤに様子を聞いてみる。
「…ん?この二つのきのこだけほかのとは違う匂いがする。」
「もしかしてそれが幻のきのこ!?」
「まじか!!これで100万J!!!」
タクヤは幻のきのこを天にかざした。心なしかきのこが黄金に輝いている気がする。
「やったね!!お兄ちゃん。」
「よし!さっそくじいさんのトコに戻ろう。」
タクヤはざるの中にきのこを二つだけにしておじいさんの所に向かったのだった。
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