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妖精の義兄妹のありきたりな日常
きのこ狩り
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ちだけで行ってきなさい。」
「ちょ、シャルル!!」
「そういう事なら仕方ねーか。じゃあ、さっさと準備して行こーぜ。」
タクヤはそう言ってあらかじめ持ってきていたリュックの中に食料やらなんやらを入れた。
「え、いや、ちょ、待ってよ!!」
「ん?どうしたんだ。」
ウェンディは顔を赤くして左を見たり、右を見たりと挙動不審になっていた。
「私、一回家に帰ってから準備するから…!!」
「なら、30分後にマグノリア駅集合な。」
「う、うん。」
そう言い残してタクヤはギルドを後にした。

ドキドキ ドキドキ

(「お、お兄ちゃんと二人きりで仕事なんて…ちょっとしたデートみたいで嬉しい…。」)
「あらあら。ウェンディ、タクヤと二人きりがそんなに嬉しいんですか?」
エマが下からニヤニヤしながらウェンディに言った。今のエマの顔はなんともおせっかいなおばさんのようだった。
「えっ!?いや、これはその…!!」
「そんな事よりすぐに準備しに帰らないと時間に間に合わないわよ。」
「あっ、じ、じゃあ、行ってくるね!!」

タッタッタッタッ

ウェンディも仕事の準備をしに家へと戻っていった。
「うふふ。分かりやすい反応ですねー。」
「あの子達には幸せになってもらいたいしね。」
小さくなったウェンディの後ろ姿を見送りながらエマとシャルルは微笑んでいた。














そして、30分後
マグノリア駅前にタクヤは佇んでいた。
「おせーなー。列車出ちまうぞ。」
「お兄ちゃーん!!」
タクヤが駅に取り付けられていた時計に目をやっているとき、前方から手を降っているウェンディが見えた。
「ごめん、遅くなっちゃった。」
「よし、じゃあ行くか。」
「はーい。」
タクヤとウェンディは駅の中に入り、エアロ山に行くために列車に乗り込んだ。
もちろんウェンディはタクヤにトロイアをかけてからだ。
「そういえば、これから行くエアロ山って今の時期は紅葉が綺麗なんだって。」
「へー、なら帰ったらエマに紅葉の天ぷらでも作ってもらうか!」
「もう!お兄ちゃんったら。」
列車の中でタクヤとウェンディは他愛もない話をしながら時間を過ごした。
「お兄ちゃん。体の方は大丈夫なの?」
「ん?あぁ、はあさんの薬が効いてんだろーな。この頃は調子がいいぜ。」
「良かったぁ。あの時はどうなるかとおもったよ。」
あの時とは先日、正規ギルドの連合軍で行われた作戦の事だ。
ニルヴァーナというニルビット族が残した魔法を巡って六魔将軍と闘ったのだ。
双方ともに熾烈を極め、ついにはニルヴァーナを止め六魔将軍を打ち砕いたのだ。
その時にタクヤが体力、魔力共に限界以上に使ってしまいさ数日間の魔力欠乏症にかかってしまったのだ
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