第九話【お祭り騒ぎ】
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外に洗濯物、干したかな?」
よく見るとリビング、さっきよりも片づいてないか? あれぇ?
ピーンポーンっと、チャイムの音がする。
「誰だよ、こんな忙しい時に……別に忙しくはねぇか」
玄関のドアを開けるとそこには加藤君が立っていた。
「やあ、遊びに来たよ」
「どうしたの、加藤君? こんなところに? てか、どうして俺の家を?」
加藤君は手に持ったビニール袋を差し出して、今日は誕生日パーティーするんですよね? と言って笑う。
なんのことだ? と小首を傾げているとポケットのスマホが震える、誰からだ。
「ちょっと、ごめん」
携帯電話の液晶を見るとまた【桜沢快】の文字が表記されている。
「なんだ、快?」
『変態っ! 今日は凛の誕生日だから今すぐ誕生日パーティーの準備しておいて、分かった』
って、陽奈かよ。一応、連絡先とか知っているだろ。自分の携帯使えよ。
『聞いている、変態? 凛の誕生日だから準備しておいて、分かれ』
そっか! 今日は凛の誕生日じゃん。危なっ、忘れるとこだった。
「分かった。で、準備ってなにを?」
プーッ、プーッ、プーッ。……って、切っているし。
「大地君、用事は終わったかい? 一応、陽奈さんに言われて来たんだけど、聞いてなかった?」
待てよ、陽奈に呼ばれて来たってことは、なにを準備したらいいか知っているかも知れない!
「加藤君、陽奈から準備のこと聞いた?」
「ごめんね、大地君。天海さんの誕生日パーティーを急遽開くから大地の家に集まって、って聞いた以外は」
陽奈の奴、まあ、適当に準備でもするか。でも、飾り付けとかないしジュースとお菓子やケーキを買うだけでいいか。って、また快から電話だ。
「なんだよ、快。準備なら確りす――」
『おい、変態』
また陽奈か。今度はなにを言いだけに電話をした。
『適当に準備をしたら、殺す』
「了解です」
携帯電話を切る。
やばいな、加藤君と一緒に準備しても間に合うのか?
「僕で出来ることであれば手伝うよ、大地君」
「勿論、そのつもりだぜ。加藤君、これだけで買えるだけのジュースとお菓子を買ってきてくれる? 後、ケーキも」
自分の財布から四千円を渡そうとすると、僕も半分は出すよ。と、言って二千円だけ受け取って、近所のスーパーへ行くと言って部屋を後にした。
「よし、俺も部屋の掃除をするか!」
始めは、戻ってきてどうなることかと思ったけど……。なんとかやって行けそうだよ、父さん。
玄関からピーンポーンとまたチャイムの音がする。
「もう、加藤君が帰ってきたのか?」
それとも、陽奈が適当に呼んだ客かな? などと考えながら玄関に向かう。扉を開けるとそこには誰も居なかった。
「気のせいかな?」
郵便かなと思い。一応、郵便ポストを確認
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