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エルジアの軌跡 ~国家立て直し~
土下座の前に・・・
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取り巻きの中将さんなどが責任転嫁祭りをしてるだろう。特に総司令のヤヌス大将と作戦参謀のウリティカ中将はその性格が強く、その二人が居たから今回作戦見直しせずに強行に及んだと考えられる。
「たく、少しは他の国の将官も登用したほうが・・・言うだけむだか」
信頼できる中佐の前だから愚痴れるが、こんなの聞かれたら懲罰必至だ。
この連合軍は歪が多い。大陸戦争においてこちらの反撃の立役者となった極東のノースポイントを始めとした16カ国、その独立連合がISAFと称されるが、内11カ国は元から連合軍としてエルジアに対抗し、そしてFCUという連邦国家によって包括的に連合軍の中の一強となっている。そのバランスの悪さは組織を歪にしている。
まあ、そんな歪をどう矯正したかというと、ユリシーズの被害による大陸東部の一致として無理やりに近い併合、連邦国家として更に大きくなったのだ。1995年、20世紀最後の大戦争、ベルカ戦争の加害者、ベルカ連邦とは真逆の奴だ。
「さて、前線軍団はその戦力を大きく削られ、猟兵旅団始めた部隊からも撤退と再編の上申が嵐の如く舞い込んできている・・・・さて、どうするか」
こちらとしては部下の願いを聞きたいが、そうは問屋が卸さない。
こちらの首席参謀の少将はブイネスより年上で、戦闘継続と死守を判断。それに対してこれも年上の副司令少将が対立・・・まあバラバラなのだ。
軍隊という鉄の統率を持つ自己完結組織はあっけなくメッキが剥がれ、上層部の我がまま渦巻く悲しい武装集団へと成り下がったわけだ。
そんな中、執務室に三度ノックの音が響き
「通信担当、メリル・ウズテッド、中将閣下に用事あり!」
「・・・入れ」
本国通信担当士官が中に入る。
「ISAF軍最高司令部より緊急です」
「ご苦労」
厳重に封書される書類は、即日配達手渡しで将官クラスしにしか読めない最高クラスの文書、これが届いたという事は・・・
中身を開いて読むブイネス、彼の目線が二度三度左から右へと流れてから・・・彼は・・・不可思議な表情を浮かべ
「なんてこった・・・」
「い・・・いったい何が?」
恐る恐る聞いてくる部下に、ブイネスは
「ただちに全軍撤退準備にかかれ、エルジアが降伏した!サンサルバシオン全て返還するらしい」
その言葉に執務室に居る人間が驚く
そしてブイネスはしてやられたと苦虫噛み潰した表情になる。
奴らは前線軍が疲弊したところで降伏をぶっこんで、少しでも有利に終わらせようとしている。恐らく内輪もめで上から下まで戦意低下しているのを見込んで・・・
全く持って気に入らない、気に入らないが・・・
「面白い事をしてくれる・・・!」
ブイネスは誰にも聞こえないくらいの小声でつぶやき、俄然エルジアの実権を握った大統領に興味を持つ。
そしてこの男が、FCUの改革者
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