第7話〜商人たちの実情〜
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よ」と言って近くの芝生に腰を下ろす。ラウラもそれに倣ってケインの隣へ。
「リィンは別に、剣の道を諦めてないと思うんだ」
「えっ?」
「普通、リィンのように初伝止まりなら、俺は剣を捨ててしまうかもしれない。
でも彼は、そうしない。たぶん剣を、捨てきれないんだ。未練がましくもがいてでも、
強くなろうとしている。いつかは初伝を抜け出したいって思っているんじゃないかな?
リィンは剣を嫌っていない。剣の道を愛する一剣士として、俺はそう思うよ」
「ケインも、剣の道が好きなのだな。リィンのことに関しては、そなたの方が分かっているのかもしれない。だが、リィンは自分自身を軽んじている。私は、身分に関係なくどんな人間も誇り高くあれると信じているのだ。だから・・・」
「・・・腑に落ちないのか?」
「そうだ」
「その点に関しては下手なことは言えない。でも、これから自信をつけていくしかないと思うんだ。自身の剣の師匠から修行を打ち切られたんだから、少なからすショックは受けるよ。言いたくないけど、ラウラだって自分の父親、<<光の剣匠>>に同じ事をされたら嫌だろ?」
「それは、そうだが・・・」
「まぁ、明日にでもリィンにあんまり自分を軽んじるなって一喝してやろうぜ。
そんなに難しく考えないでも、ラウラの思っていることを素直に話したら、
きっとリィンだって分かってくれるよ」
「そうだな・・・フフ、そなたに感謝を」
ケインはどういたしましてと返し、ついでに宮廷剣術での手合わせを申し出る。
ラウラはこれを快く受けた。勝敗は語るまでもない事だろう。
手合わせを終えてご満悦した様子のラウラは、先に宿に戻っていった。
(俺も、歩んでいかないといけないな・・・ッ!)
突如として顔に飛んできた一発の銃弾を間一髪のところで避けたが、頬を軽く掠めたのか出血している。
「よく躱したな。フン、破滅の王(ルインモナーク)は健在、か」
「領邦軍か・・・あと三人隠れてるんだろうけど、あんたらに勝ち目は無いよ」
「鉄血の狗が、あまり粋がるなよ。今回はただの挨拶だということを覚えておくがいい」
領邦軍の隊長たちは、そんな捨て台詞を吐きながら走り去っていった。一応は彼らも警戒しておこうと考えながら、ケインも宿に帰った。
「帰ったのか、ケイン・・・そなた、出血しているではないか!?どうしたのだ!?」
「え〜と、ちょっとガラの悪いチンピラに絡まれr」
「冗談を言うのは止めるがよい!今治療するから待っているのだ!」
「いや、大袈裟だって。こんなの十分もしないうちに治r」
「待・っ・て・い・る・の・だ・・・よいな?」
「は、はい。すみませんでした」
出血の詳し
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