57章 竜太郎、若い人向け慈善事業を始める
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グ・セレモニーです。ごゆっくりと、音楽や料理を
お楽しみください!」
そういって、笑顔でステージを降りる竜太郎に、拍手は鳴り止まない。
「竜さん、なかなか、いいスピーチでしたよ」
川口信也は、テーブルに戻ってきた竜太郎に、そう話しかけた。
そのテーブルには、信也の彼女の大沢詩織や清原美樹と
美樹の姉の美咲がいる。美樹の親友で、竜太郎が恋心を寄せている
小川真央もいる。竜太郎の弟、23歳の幸平や、
北沢奏人と北沢と交際中の天野陽菜がいた。
25歳の北沢奏人は、モリカワの本部で、副統括シェフをしている。
モリカワの全店舗の料理、飲み物、スイーツなどすべてを品質管理し、
新製品の開発や企画を実施したり、その指揮をとっている。
長めの髪がよく似合う23歳の天野陽菜は、料理の腕もまあまあだけど、
ショッピングのほうが趣味という、モリカワ本社の社員であった。
北沢奏人は、エタナールのモリカワ買収騒動で、新井幸平に出会って、
それ以来、新井幸平とは親友の付き合いであり、きょうは招待されている。
「竜さんの子どもたちや若者への熱意には、感動しますよ!」
北沢が、隣の幸平の左側に座る竜太郎に、そう話しかけた。
「子どもの貧困とかは、子どもの責任ではないしね。誰かが、
援助とかで、守ってあげないといけないんだろうね」と竜太郎はいう。
「ユニオン・ロックという事業では、インターネットも使って、
音楽や芸能の好きな子どもや若者に、
学べる場所や表現できる場所や、楽器の提供などの、
無償のサポートしてあげながら、時間をかけながら、
できれば、彼らの好きな音楽や芸能の仕事を、一緒にしてゆこうという
システムなんです。できれば、そんな彼らの夢の後押しをしながら、
われわれも、夢を追ってゆこうという、長期的展望のビジネスなんです。
才能のあるアーティストやタレントの育成には、時間がかかりますからね。
まあ、企業としての利益の社会への還元でもありますし、倫理的な義務感から、
始めたことなんですよ。ははは」
そういって、幸平が北沢奏人を見て、わらった。
「わたしたちも、ユニオン・ロックという慈善事業には、感動しちゃいます!
このグローバルな社会って、会社も個人も競争が激しいから、
経済格差とかは広がるばかりですもんね。そんな中で、
子どもたちや若い人たちには、何も、責任や罪はないのですから、
誰かが守ってあげなければいけないんだと思います!」
弁護士をしている、25歳の清原美咲は、テーブルの向かいに座る
竜太郎と幸平にそう話した。
「ユニオン・ロックが、全国展開して、うまくいってくれることを、
私たちも願っています」
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