例えばこんなのは殲滅戦と呼ぶと思うな
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
に昔学園に乱入してきたゴーレムすら一撃で葬れるほどの熱量で敵を薙ぎ払う。
そして――それに雷晃が止めを刺す。
『唸れ轟け霹靂よ!!』
「来たりて我等の敵を討てぇぇぇぇッ!!!」
それは、横に飛ぶ雷としか言いようのない極光。両手両足、更には衝撃砲のスパイクさえも発射口に変えた雷撃が雨霰と敵に降り注ぎ、激しいスパークと共に敵を完全に叩き落とした。遠くにいれば炎の柱に呑み込まれ、近づけば神罰の如き雷鳴が轟く。
触れればその身を焼き尽くす彼女たちは、もはや生きた災害発生装置。勝つとか負けるとかではなく――手を出したこと自体が、答えになる。
「次は誰よ、後がつっかえてるんだからどんどん来なさい!!」
『墜ちろ墜ちろ!バンバン墜ちろ!!怯えた眼に焼き付けろ!!』
「『これがあんた達が喧嘩を売った相手の姿よッ!!』」
さて、鈴の射線上がどんどん地獄みたいな焼野原と化していくのに対し、別の場所でも当然戦闘が勃発している訳だが――流石生徒会長は格が違ったというか。楯無とミリアは敵を目の前に呑気にお喋りしている。余裕ぶっこき過ぎだが、これも強者の余裕なのかもしれない。
「清き熱情ってあるじゃない、私たちの技」
『あるわね。でもあれナノマシンを充満させるのが面倒くさいのよね』
「それで私思いついたんだけどさ、ミリア」
『何を思いついたのかしら、楯無?』
「――アクア・クリスタルでまどろっこしく充満させるより、ナノマシンを爆発的に散布させるパーツを別に使えば速かったんじゃない?」
ぽーん、と複数投げ出されたナノマシン製造プラント「アクア・クリスタル」を大型化させたような装置は、1秒と立たないうちに周囲をナノマシンの霧で包み込んだ。その名も「オヴォノ・クリスタル」。攻撃範囲はあれよあれよという間に霧に包まれ、数十機の敵が霧に囚われる。
無人機達は戸惑った。ナノマシンで構成されたその霧は自然発生する霧とは訳が違う。ハイパーセンサーでも見通せないその真っ白な空間はISの方向感覚すら狂わせた。ふと影が見えたと思い銃口を向ければ何もいない。大きな影が出現して発砲すると、それは味方。混乱はさらなる混乱を呼び、その霧の先に何がいるのかが確認できない恐怖が動きを鈍らせてゆく。
「霧の先に何があるか・・・知りたいなら、教えてア・ゲ・ル♪」
次の瞬間に、無人機は全て爆炎と轟音の中に放り出された。霧の空間が突如として目も眩む大爆発を起こし、範囲内にいたIS達は虫けらが殺虫剤を喰らったように次々落下していった。余りにも一瞬で、霧の妖精にでも騙されたような気分にさせられる。
「屋外じゃ破壊力ありすぎて使えないから封印してたんだけど、こういう時は便利よね」
『ところ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ