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『八神はやて』は舞い降りた
第4章 戦争と平和
第32話 滅びのバーストストリーム
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、激しい戦闘の跡が、なまなましく刻まれていることが分かる。


「白龍皇の俺とここまでやりあえるとはな。人は見かけによらない典型例だ。口だけの女ではなかったか――八神はやて」

「お褒めにあずかり、光栄だよ。『歴代最強の白龍皇』という看板は伊達ではなかったようだね――ヴァーリ・ルシファー」


 主の傍らで、会話を聞きながらも、シグナムは先ほどまでの光景を思い出していた。


(凄まじい試合だった……)





 リインフォースとユニゾンすることも考えた。
 が、軽々しく見せるわけにはいけない、と却下している。
 八神はやてと、白龍皇ヴァーリ・ルシファーの試合。
 両者の戦いは、熾烈を極めた。


 試合の開始と同時に、はやては、騎士丈シュベルトクロイツを手に突撃した。
 魔道師タイプだと思っていたヴァーリは、一瞬だけ反応が遅れる。
 その一瞬を突いて、全力の突きを放った。
 鎧で、跳ね返し反撃しようとしたヴァーリだったが、あまりの衝撃に吹き飛ばされてしまう。
 魔法による身体強化を使った予想外の重い一撃に、驚愕の表情を浮かべていた。


 ヴァーリを吹き飛ばしたはやては、反動を利用し飛行魔法『スレイプニール』を行使。
 射撃魔法をばらまきながら、全速力で、距離を取る。
 しかし、ほぼ無傷の状態で、復帰したヴァーリが、素早く間合いを詰めようとするも――


「クラウソラス・ファランクスシフト」
『Claiomh Solais Phalanx Shift』


 直射型砲撃魔法を瞬時に大量展開し、数千発にも及ぶ砲撃で面制圧を試みる。
 逃げ場がないヴァーリは、被弾覚悟で、威力を白龍皇の力で半減しつつ進もうとするが、衝撃までは殺せない。


 ――『Divide! Divide! Divide! Divide! Divide! Divide! Divide! Divide!』

「くっ、威力もあるが、それ以上に衝撃が厄介だ!」
『ここまで苦戦するとは。見かけによらずエグイ戦い方だな』

「だが、俺はあと変身を二回残しているッ!」

(ヴァーリ、お前変身なんてできたのか?)

(禁手化で1回目。覇龍で2回目。どうだ、かっこいいだろう)

(……)


 このままでは、距離が離されてしまう。
 不意を突かれたが、相手は、間違いなく遠距離射撃タイプ。
 いまのまま離されては負ける、と直感した。
 砲撃がまき散らした噴煙のなかから、現れたヴァーリは禁手化していた。
 ヴァーリの発言を聞いて、驚いたようにはやては口を開く。


「キミも変身できたのかい!?実は、ボクも2回変身できるんだ。いまは、第二形態だけどね」


 なんだか、とても
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