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魔法少女リリカルなのは 〜黒影の死神〜
『第四十三話』〜次元世界探求記〜
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担を魔導師、デバイス共に100%だとすると、拓斗さんの用意したカートリッジシステムならば……」

「デバイスには50%、魔導師なんて35%にまで負担が削減される計算になるよ。一体どうしたらこんな代物ができるんだろう……?」


 リニスが感嘆の、アリシアが感嘆と疑問が混じったようにそれぞれ口にする。
 
 管理局の技術部では存在するシステムを改良し、機能向上が成功するまでに速くても半年以上は必要だと言われてる。
 管理局でこのレベルまで機能を向上させる為には何年かかるか分からない。
 しかもカートリッジシステムは古代ベルカ時代の技術、管理局は作りだすことは出来るが改善は全くと言っていいほどうまくいかないらしい。
 もしできたとしたらその人はその分野で神と崇められる。


「それを九歳の子供が造ったのよね……」

「「「………」」」


 沈黙。
 目を向けるとマリーはこれを造り上げたという尊敬とそれが十歳にも満たない子供だと言うことへの困惑、リニスとユーノは苦笑を浮かべていた。
 どちらの気持ちもよくわかるわ。

 普通だったら九歳の子供が造り上げたなんて信じるわけがない。
 信じないのだけど、あの子が作ったと言われたら納得がいく。
 目の前で奇跡を魅せてくれた、アリシアを生き帰らせてくれた彼なら出来てもおかしくない。

 というより実物が目の前にあるんだけども……


「ねぇ、母様。どうしようか……」


 アリシアが困ったような顔で私に聞いてくる。
 まぁ、その気持ちは分かるわ。こんな問題がでてくるなんて……

 まさか……


「ア、アハハ……まさか、スペックが違いすぎて搭載できないなんてことがあるんですねぇ………」


 そう、レイジングハート・バルディッシュと比べて拓斗のカートリッジシステムのスペックが高すぎる。
 このままだったら二機の情報処理が間に合わず、オーバーヒートしてしまう。


「こんな問題が出てくるなんて夢にも思わなかったわ……」

「プレシア、どうしますか?」


 リニスがこれからどうするかを聞いてくる。
 ……そんなの決まってる。


「耐久性は拓斗君のおかげで解決しているわ。なら、このカートリッジシステムが普通に使用できるレベルまで情報処理能力を向上させるわよ」

「分かりました」

「うん!」

「じゃあ、私は本局へ最新のCPUを発注してきます」


 フェイトとなのはちゃんに頼まれたんだもの、了承したんだから絶対に完成させないと。頑張りましょう!










 ……これ、もし完成したとしたら管理局の中で最高性能のデバイスになるわね………









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