『第四十三話』〜次元世界探求記〜
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及び硬度強化をしているな。これじゃあ強引に壊して脱出は難しいな」
[大方、一度入ったら生きて返さない様にする為の構造だろうな]
理由は情報を一切与えないようにするためか、それとも必ず殺したいがためか……
そう考えていると
――ゴゴゴゴゴゴゴ……
一直線となっていた通路は形を変え、おそらく地下深くまで続くだろう長い階段へと変貌した。
「……これ、降りるのか? どう考えたって怪しいだろ」
[他に道が無いんだから行ってみようや]
「分かった、罠に警戒しながら行こう」
俺は白夜となったソウルを右手で握りしめ目の前に造りだされた階段を降りていった。
「分かれ道だな」
十分程降り続けると階段が終わり、その先に三つに分かれた分かれ道があった。
それぞれの通路の脇には左から順に
――初級コース ちょっと怖い目に遭うかもだけど生きて帰れるよ☆
――中級コース 運が良ければ生きて帰れるかもだけど、かなり絶望的だよ☆
――上級コース 自殺志願者にはおススメだよ☆
と書かれた立札があった。
………からかっているのだろうか?
[……どれに行くんだ? あとそう怒るな。俺の柄の部分がギシギシ鳴ってる]
「……初級コースに行ってみるか、上級でも無事な自身はあるが念のためにな」
あと怒ってなんかいない。それにこれくらいじゃお前はなんともないから。
これは各種コースの特徴を端的に表しているんだろう。
ちなみにこれらは紹介分としてコース脇に立札を置いてあるから、どこがどのコースか一目瞭然の親切設定だ。
「とりあえず、気を引き締めて行かないとな」
ダンジョンは一時の油断が命取りになるような仕掛けが多い。
俺は白夜を何時でも振ることができるように構えながら初級コースと呼ばれる道を進み始めた。
「このダンジョンを造った奴は一体どんな試行してるんだろうな……」
[それは本人のみぞ知るってな]
進んだ先は特に変わった様子は無く、土壁に覆われただけの通路が続いているだけだった。
何もないことに文句は無い。むしろ感謝したいくらいだ。
だが、それ故に今までのダンジョンとは違うことに不安を隠せない。
今まで俺が経験したダンジョンは通路があり、トラップがあり、魔獣がありといったもの。
ダンジョンといえばこれとイメージとして思い浮かぶくらい模範的なものが殆どだ。
しかしこのダンジョンは今一つ全貌が見えない。
あったのは分かれ道くらいだ
今まで通った道で魔物
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