魔石の時代
第三章
世界が終わるまで、あと――5
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できるくせに……それを分かっているから無意味に弄り続けているだけだ。
「そろそろ飽きたわね」
唐突に大蛇が姿を消す。自分の身体を支えるだけの余力がない。そのまま無様に地面に崩れ落ちる――直前、あの女の手がアタシの身体を支える。本能が悲鳴を上げた。
「消えなさい」
プレシア・テスタロッサの手はアタシの腹にある。そこに魔力が収束した。
「――ッ!?」
最初の一撃より、遥かに鋭い一撃。貫くのではなく、素直に消し飛ばすための一撃。
(ごめん、フェイト……)
その一撃に容赦なく意識を刈り取られながら――
(必ず、必ず戻ってくるから)
それでも、最後まであがき続ける。この心臓が動いている限り。自分ひとりの覚悟では届かないなら。捨て身ですら意味がないなら。
(必ず、光を連れて助けに来るから!)
こんな怪物にだって勝てる相手を連れてくる。それまでは、例え手足が引きちぎられようとも、心臓を止める事は許されない。
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