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Fate/insanity banquet
Fourth day
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と話してみたい、そう感じた。自分の勘に従ってみるのも悪くない。そう思って、桜は扉を開けた。
 ひんやりとした空気が頬を撫でる。風はそこまで強くないが、屋上ということでそれなりのものは吹いている。スカートが風によってはためいて、それを押さえながら進む。
そして、彼女を見つけた。長い黒髪は、風に吹かれてうねる姿は生き物のようだ。なんと声を掛けようか迷っていると、彼女から動きがあった。
「全く、嫌になってしまうわ。日本人って、ホントお堅い」
 あなたもそう思いませんこと? と、彼女は自分の後ろに立つ桜に声を掛けた。後ろを見ずに、数メートルも離れているというのに気づかれたことに若干驚きを隠せない。彼女はそんなことは気にせずに続ける。
「わたくしは、シヴァというの」
 先ほど自己紹介をする暇もなく、去って行った彼女。ようやく、彼女の名前を知ることが出来た。
「ええっと、シヴァさん?」
 聞き慣れないものであるし、彼女は見た目と同じように外国の人なのだと理解する。彼女は、自分の隣を指さして桜に座るよう促す。
「呼び捨てで構わなくってよ。あなたは?」
「私は、間桐桜。よろしくお願いします」
「それじゃあ、サクラと呼ばせてもらうわ」
 互いの名前を知ったところで、沈黙が訪れる。彼女と何を話そうか、と悩んでいると向こうから話題を振られた。
「この国に来るのは初めてなの。ナマコやウニを食べる人種だと聞いていたから、どんなものかと思っていたけれど、とても素敵なところよね」
 ゲテモノを食べる恐ろしい人種だと思っていた、と語る彼女を見て、これが日本人が誤解される理由の一つか、と桜は判断する。確かに海にすむ生物は、結構なんでも食べるのが日本人かもしれない。自分ももちろん好きだ。
「シヴァは、どこの国の出身なの?」
「いろいろなところを転々としていたわね。生まれはエチオピアだけれど。それ以上に、他の国で過ごした時間の方が長いわ」
「そう、なんだ」
 そこで言葉を切ると、再び沈黙が訪れる。次は自分から話さねばと思うが、この目の前の彼女に緊張感を抱いている。頭の中が真っ白になっていると、また彼女から言葉をかけられる。
「あなたは、どうしてわたくしのところに来たの? よほどの変わり者じゃなければ、今日は誰もわたくしのところには来ないと踏んでいたの。あなたは……そこまで変わっているようには見えないけれど」
 彼女に尋ねられて、正直困った。自分にもしっかりとした確信というものは無い。ただ、彼女に惹かれたのは事実だ。彼女と話してみたい、彼女のことを知りたい。
「教室にシヴァが入ってきた時に、ビビッときたっていうか。シヴァと友達になりたいって、そう思ったの。だめ、だった?」
 首を傾げ、彼女からの否定の言葉を恐れるような顔をしていると、シヴァはくすりと笑み
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