Fourth day
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からの疑問。繰り返し見る夢の中の登場人物。士郎の問いかけに、彼は何も答えない。ただ、無表情で士郎を見つめている。士郎は痺れを切らしたように声を大きくする。
「どうして、俺は君の記憶を見るんだ。君は、一体」
「時は来たり」
一歩。彼はその歩を進める。暗く沈んだ彼の瞳は、士郎の姿の実を映す。それがなぜか恐ろしいと、士郎は感じ、後ずさりをする。
「この時間軸、空間軸。あの人が望んだ世界」
淡々と彼は告げる。そして、一歩、また一歩と彼は近づいていく。その気迫に気圧されるように、士郎の脚は止まってしまった。
「この時を何千年と待っていた。ようやく理想は叶い、真実となる」
士郎との距離は数センチ。彼は能面のような貼り付けた笑みを見せると、その手を伸ばし、士郎の首に手をかけた。
「ぐっ……」
頸動脈を押さえ、気管を潰そうとしている彼の手によって、呼吸が出来なくなる。必死に酸素を吸おうとはくはくと口を開閉させる。彼は士郎のその様子にうっとりとした表情を浮かべた。恍惚に濡れた顔は、悪魔に憑りつかれているよう。
「衛宮士郎。君は、ボクの大事な……」
その言葉は最後まで紡がれることは無かった。
ひやりと冷たい感覚によって、意識が呼び覚まされる。
「う……」
うっすらと目を開けると、そこには先ほど自分を心配そうに見ていた顔が再びあった。あれ、デジャヴ? などと思っていると、相手は心底ほっとしたように息をついた。
「目が覚めたか、衛宮」
彼の後ろに見える白い天井は、見覚えの無い物だ。ぼんやりとした頭で、自分の記憶を辿る。どうしても直前まで見ていた夢が、それを辿るのを邪魔する。
「一成……、おれ、は」
「保健室だ。いきなり倒れたから、流石に驚いた」
彼が姿勢を戻して椅子に座りなおすと、眼鏡のブリッジを上げる。彼の倒れたという言葉で、自分が教室で意識を失ったことを思い出す。一成は、寝不足だと先生が言っていた、と教えてくれる。その言葉に少なからず驚いてしまう。まさか、自分が寝不足で倒れることになってしまおうとは。
「何か悩み事でもあるのか?」
士郎が寝不足になるほどのことが何なのか、彼は知って力になりたいと考えていた。自分の右腕と考える彼は、一成にとって大事な存在であるのは確実だ。いつも自分は彼に頼むばかりで、自分が彼にしてきたことなどは小さなもの。だから、もし今彼に悩みがあるのなら、その重荷を分けてやりたい。一成の思いは、大事な親友としてのものだ。
士郎ははっきりとしない頭で、言葉を選びながら答えた。
「ゆめを、夢を見るんだ。誰かの過去。すごく、辛い夢を。繰り返し、繰り返し、何度も何度も」
「そうか」
一成は短く答える。そして、きっぱりと一言告げた。
「だが、それは夢だ。夢でしかない」
彼のその言葉に、士
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