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Fate/insanity banquet
Third day
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「ボクの生涯唯一の女よ。ボクは、この国を素晴らしい物にしてみせる。『理想郷』と、そう呼ばれるほど美しく、誰もが羨むような国にしてみせる」
 きっとそれが自分の幸せであり、彼女の幸せだ。自分も彼女もこの国を愛していた。ならば、この国を素晴らしい物に変えてみせる。そう考えたことだけが、今の彼の希望であった。
 彼は名残惜しそうに彼女の頬を一撫ですると、寝台から腰を上げた。彼はもう振り返らない。彼は紛れもない、この国の王なのだから。彼は愛しい人の部屋を後にした。

「そして、いつの日か君を」
 彼の瞳が妖しく揺れた。
「再びこの大地に降り立たせよう」
 

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