人間社会的にDEAD or DIE
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
。まあ、リアスが喜んでいるから良いか。
「ねぇ、ゼオン」
「どうした、リアス?」
14匹目を釣り上げた所でリアスが声をかけてきた。
「私ね、小さい頃から、グレモリー家の次期当主っていうのを自覚してから色々と我慢が必要だなってことは理解してた。特に結婚相手なんてそう。家を残す為に、望まない結婚なんて当たり前だって」
「そうか」
「だけど、ゼオンの婚約者に成れたのは嬉しいわ。ゼオンは、私を見てくれるから。グレモリー家の次期当主じゃなくて、リアス・グレモリー個人を」
「名だけを見て個人を見ないのは失礼な事だからな。まあ、オレは幼い頃から好き勝手生きてきたからな。普通の貴族の考え方とかと外れていてもおかしくない。それを受け入れてくれるリアスの存在はオレにとっても嬉しい事だ」
針から人間界では見たことのない魚を外してリリースする。食えるかどうか分からないからな。
「……噂で聞いたの。ゼオンは私との婚約を嫌がっているって。私はそんな事ないって思う。こうやって二人きりの時は笑顔を見せてくれるし、私と居るときは楽しそうにしてるってグレイフィアも言ってくれる。だけど、不安になるの。ゼオンが友人だと紹介した人以外、皆がゼオンを貶めようとしているのが」
そうか。今まではっきりと言葉で伝えた事がなかったからな。不安にさせてしまったか。
「……オレは、冥界で暮らしている時間より人間界で暮らしている時間の方が長い。その所為か人間の価値観に近い価値観を持っている。その価値観の中にロリコンと言う性癖と勘違いされる物があってな。ハッキリ言ってしまえば幼女趣味だな。人間で言えば19歳と11歳では確実にロリコン扱いでな、その事に関してローウェルに相談した事をねじ曲げて噂にしているのだろう。オレの敵は多いからな」
「じゃあ、あの噂は」
「過去形だ。ローウェルに相談した時点でな。それに嫌ならパーティー以外で顔を見せに来ると思うか?」
「それでもやっぱり言葉と行動で示して欲しいの」
そう言ってリアスは目を瞑る。これは、つまりアレをしろと言う事か?しかも言葉も付けて。あまり得意ではないのだがな。
「オレはお前の事が好きだ、リアス」
リアスを抱き寄せて軽く合わせるだけのキスを交わす。
「私もよ、ゼオン」
今度はリアスの方からキスをする。オレがした物よりも深く、長く。
「もの凄くドキドキしているのが自分でも分かるわ」
そう言って顔を隠す為にオレに抱きついてくるのだが、逆にオレは落ち着けた。よく黒歌や白音が抱きついて来るし、屋敷や孤児院の子供も抱きついて来るからな。しばらくの間リアスの好きにさせながら髪を梳いてやる。うむ、平和だな。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ