第四章 誓約の水精霊
第三話 セーラー服
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長く感じ、まるで焦らすかのようだ。
明るい陽光の下、学生服を着た少女が、男の前でスカートをたくし上げるという淫靡な光景が広がっていた。
息を荒げるシエスタに合わせるかのように、士郎の呼吸も激しくなっていく。
シエスタの黒い瞳が淫猥にドロリと輝き、肌にじわりと汗が浮かぶ。
裾はゆっくりと、しかし確実に上がっていく。
裾が足の付け根に近づいていき……
士郎の手がシエスタに迫り……
スカートを……引き下げた。
「……え」
シエスタが戸惑いの声を上げると、腰が引けた奇妙な姿勢で歩いてくる二人組が茂みから現れた。
お馴染みのギーシュと、メタボリックな体型の少年、マリコルヌであった。二人は鼻血をだらだらと流しながら、腰を引いた姿でよたよたと近寄って来る。
……どうやら二人は物陰で覗いていたらしい。
「し、シロウ、あ、あんた何やってんすか?」
「そ、そそそそそそんな、す、すす素晴っしい服を女の子に着せてナニをやってるんだねぇ?」
二人は鼻血をだらだらと流しながら、未だ腰を引いた姿でシエスタのスカートを両手で掴んでいる士郎を指差す。
「けし、けしからん! ええ全くもってけしからんっ! し、しかし、な、何だねその服は……い、一見じ、地味に見えるが、た、たくし上げられたスカートから覗く足のエロさ……い、異常に興奮するじゃないかッ!!!」
いきなりの貴族の登場と、自分が今までしていた行動を思い出したシエスタは、一気に顔を真っ赤にさせると、両手で真っ赤になった顔を隠し、スカートを翻しながらその場から逃げていく。
ひらひらと舞うように揺れるスカートの裾と、そこから除く真っ白い足。そして首まで真っ赤にさせた美少女が恥ずかしげに顔を隠し走り去って行くシエスタ。
「か、かわゆい……」その姿を緩んだ顔で見送るギーシュ。
「あの太もも……しゃぶりつきたい……」鼻血と共に涎を垂れ流すマリコルヌ。
「あ〜……いつから見てたお前たち」
士郎がだらだらと汗を流しながら聞くと、二人はぐるりとシエスタの後ろ姿を追いかけていた顔を士郎の方へと向けると、涎と鼻血、汗と後他に色々な汁が混ざった身体で士郎に迫った。
「ききききききみは一体ナニをやっているんですかッ!! なんちゅうことを真昼間からやってんすかああァァァッ!!」
「し死死死信じられええんんッ!! なんとううううらあやましいいィィことをッ!!」
べちょべちょの体で迫ってくる二人を、忌避するように指先一つで押さえ込むと、眉間に皺を寄せて諭すように話す。
「落ち着け。ナニもやってはいない。だからそんな顔で迫――」
「落ち着いていられるかっちゅうんだよッ!」
「
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