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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜常識を謳うチートな彼も来たようですよ?〜 【更新停止】
箱庭の都市
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見上げて確認した。

「六本の傷が入ったあの旗印は、この店を経営するコミュニティの縄張りであることを示しています。もし自分のコミュニティを大きくしようと望むのであれば、あの旗印のコミュニティに両者合意で『ギフトゲーム』を仕掛ければいいのです。私のコミュニティは実際にそうやって大きくしましたから」

自慢げに語る駄犬君(ガルド)が自分のコミュニティの旗印を指差す。

………はぁ…とても煩いし、獣と鉄くさい…。こいつ、何か殺してないか…?

そして、ジンのコミュニティの話が始まったが、とても神経に触るのでダイジェストで言います。あぁ…僕、この犬っころ嫌い。

要約すると、ジンのコミュニティは、数年前までこの東区画最大手のコミュニティだったこと。このコミュニティの昔のリーダーがギフトゲームにおける戦績で人類最高の記録を持っていて、南の主軸コミュニティとも仲が良く、南の幻獣や北の悪鬼羅刹が認め、箱庭上位に食い込むコミュニティだったこと。
しかし、この箱庭の世界の最悪の天災の魔王と呼ばれる者達によって一夜で滅ぼされたこと。

駄犬君(ガルド)による説明の後……

「………で、どうですかレディ達。返事は直ぐにとは言いません。コミュニティに属さずとも貴女達には箱庭で三十日間の自由が約束されています。一度、自分達を呼び出したコミュニティと私達Wフォレス・ガロWのコミュニティを視察し、十分に検討してから ーーー」
「結構よ。だってジン君のコミュニティで私は間に合ってるもの」

は?とジンと駄犬君(ガルド)は飛鳥の顔を(うかが)う。
飛鳥は何事もなかったようにティーカップの紅茶を飲み干すと、耀と僕に話しかける。

「春日部さんは今の話をどう思う?」
「別に、どっちでも。私はこの世界に友達を作りに来ただけだもの」
「あら、以外。じゃあ私が友達一号に立候補してもいいかしら?私達って正反対だけど、意外に仲良くやっていけそうな気がするの」

飛鳥さんは自分の髪を触りながら耀に聞いた。
耀は無言でしばし考えた後、小さく笑って頷いた。

「………うん。飛鳥は私の知る女の子とちょっと違うから大丈夫かも」
『よかったなお嬢……お嬢に友達ができてワシも涙が出るほど嬉しいわ』

三毛猫がホロリと泣き、男性3人そっちのけで盛り上がる二人。そして、全く相手をされていない駄犬君(ガルド)が顔を引きつらせてまだ聞かれていない僕に話しかける。

「失礼ですが、貴女もですか?」
「ん。それと、僕は男だよ? 間違えるな。だって、血の匂いがきつい虎さんのコミュニティには入れないな。さて、何人殺した?」

っ!? と言うように盛大に顔をしかめる駄犬君(ガルド)。それに比例して、ジンや飛鳥、耀も目を細めてみる。

「な、なにを馬鹿なっ!この
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