暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
再会-リユニオン-part1/トリステインへの帰還
[7/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
夜の森はただ歩くだけで怖い。この森には子供の頃から過ごしてきたとはいえ、幽霊でも出てきそうな雰囲気だ。早いところ、彼を見付けて連れ戻そう。
そう思っていた矢先であった。
彼女に向かって、何かが空を切る勢いで、上空から迫ってきた。
「きゃあ!!」
その音に気づいてそちらを振り返った途端、テファの横を何かが霞め、彼女はバランスを崩して転倒する。
今の衝撃はいったい?
草の生い茂る地面の上に倒れ、その正体を見定めようとテファは、体を起こす。そこで彼女が見たのは…
闇の中で息を巻く、赤く明滅する目を持つ『影』。それを見てテファはぞっとする。
さらに彼女の背筋を凍らせたのは、その影の中から…

『…アルビオンの王室派の兵士、ではなさそうね』

女の声がしたことであった。

『でも、見られたからには…今のうちに始末した方が良いかしら』

「っ!」
始末、の意味がなんなのか、世間を知らないテファでも否応にも理解させられた。刹那的に死の恐怖を思い知らされた彼女に、闇に潜む影は、双月の光にそのかぎ爪を反射させながら、テファにその爪を振り下ろそうとした。
しかし、その時出会った。
もう一つ、別の黒い影が、テファを攻撃しようとした影に向けて体当たりをかました。最初の影は大木にその身を激突させると、赤く光る眼の光が消え、そのまま地面にずり落ちてぐったりとなる。二体目の影は、最初の影を始末下のを確認すると、テファの方へと振り返った。
(に、逃げなきゃ…!)
恐怖で身動きが取れないところであったが、己に鞭打ってでも生きるために、テファはその影たちのもとから一刻も早く離れるべく走り出した。
「はあ、はぁ…」
逃げるにつれて、村から遠くは離れすぎてこそいないが、逃げることに必死のあまり足場の悪い山道を走っていた。しかも今は夜。迂闊に全力で走るのは危険だった。それを忘れていたテファは、足を踏み外してしまった。
「きゃああああ!!」
彼女の姿は、山道の脇に口を開けた急な坂の下へと消えてしまった。



まさか今の自分の戦いをテファに見られ、しかもそれが原因で彼女が闇の中に消えてしまったことをこの時のネクサス=シュウは予想もしていなかっただろう。
「ギイイエエエエエア!!!!!」
「ガハ!!ウワア!!!?」
宙を飛び回りながらこちらに突撃して来たり、エネルギー弾を撃ちこんできたりとネクサスを翻弄する。逆に、空中を飛び回るアリゲラの強烈な体当たりを何度も直に受けてしまう羽目になった。たった一発だけならまだしも、目にもとまらぬその速さに、ネクサスは翻弄されてしまう。
圧倒的な速さを誇るアリゲラの前に、ネクサスの光刃も蹴りもパンチも全てが空振りに終わり、その度にまたエネルギー弾を受け、さらに体当たりをまたもらってしまう。
「ウワアアア
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ