暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マクロスF
0756話
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 多少でも先制出来たのは大きい。そのままついでとばかりにMDEビーム砲を放ちつつ距離を縮め……何!?
 この状況で何をするのかと思えば、まさかのフォールド。シャトルとVF-27がフォールド空間へと突入しようとしているが……

「させると思っているのか!」

 俺の目の前でフォールドだと? 舐めるにも程がある。ガンポッドから重粒子ビームを、機体後部からMDEビーム砲を連射しながら距離を縮め……次の瞬間、俺の前にVF-171が1機、立ち塞がる。
 ちっ、新統合軍にオズマ達は何をしている? 一瞬そうも思ったが、チラリと確認してみると機体の各所から煙が上がっており、正直もう戦闘続行が不可能な状態になっている。それ故にオズマ達も、あるいは新統合軍の連中も見過ごしたのだろうが……それでも尚、俺の前に立ち塞がるとはな。俺には分からないが、あのキノコにそこまで心酔させるものがあるのか?
 ともあれ、今はこいつに構っていられるような状況では無い。幸い、VF-171はボロボロで碌に戦闘行動も出来ない状態だ。攻撃をする時間も勿体ないので、YF-29のスラスターを全開にして機体の横を通り過ぎ……その瞬間、ゾクリとしたもの感じた俺は、咄嗟に機体の右側のスラスターだけを全開にし、半ば強引に機体の機首をずらして距離を取る。
 無茶なGにISCが働き重力を貯め込んでいくが、そんなのは関係無いとばかりに無理矢理距離を取り……そして、次の瞬間にVF-171は巨大な爆発光と共にこの宇宙から消滅する。
 同時に、その隙を逃すこと無くシャトルとVF-27はフォールド空間へと突入してこの宙域から姿を消す。
 残ったのは囮として使い捨てにされた者達と、俺達追撃部隊のみだった。
 ……まさか、外部から強制的にコントロールして自爆させた、のか?
 有り得ないとも思ったが、グレイスならやるかもしれない。そんな風に考えつつ、取りあえず敵の残党の始末を付けるべく機首を返すのだった。
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