第5話 レスティアはどこで暗躍だ
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く振動した。それをきっかけにしたのか、クレアが
「カミト、エルダ、気を付けて! そいつよ、あたしにあの凶精霊をあたえたのは!」
「な……に……」
軍用精霊を封印した石柱に大きなひびが入って、その裂け目から巨人精霊<グラシャラボラス>がでてきはじめたが、やはり様子はおかしい。さっきの黒い霧のようなものが凶精霊か。俺の前世でのアニメの記憶って、こういう細かいところがあてにならないんだよな。
「――さようなら、カミト。またあいましょう」
「レスティア……どういうことだ!? どうして君が――」
「これが、あなたの願ったことだからよ」
こういう話の仕方をしているだけで、カミトが動揺しているのがわかる。俺は雷系のピクシーであるフレックをナイフ付チェーンにして、レスティアに向かって飛翔しつつ、そのチェーンを投げつけた。レスティアに巻きつけて、風のシールドで逃さないつもりだったが、レスティアへと届く前に黒い霧となって、この世界から消えた。元素精霊界にでももどったのだろう。風のシールドにとじこめれば、それも防げる。しかし、上位精霊に力任せで脱出をはかられたら一瞬でやぶられると思うけどな。
「クレア。カミトがほおけているみたいだから、何とかしてくれ。その間、この巨人精霊の足止めをしておく」
「こんなやつ消し炭よ」
「それじゃ、悪いが、ピクシーは回収するからな」
俺はクレアの手を冷やしていた氷系のピクシーであるミストを槍にして右手に、その間にチェーンを左手にして、石柱ごとチェーンでまきつけていた。巨人精霊<グラシャラボラス>なら、人型なので、わりかし相手にしやすい方なのだが、力が格段に跳ね上がっている。これが凶精霊がついた結果か。
俺は氷の槍による、ダイヤモンド・ダストで、急激な温度低下と、それによる軍用精霊の氷漬けを狙ったが、大きさが問題だ、一部は凍るが、すぐにパワーで氷がはがれおちる。雷系はききづらい相手だから、絡めて足止めするぐらいだし。
動こうとする巨人精霊の動作を遅くすることはできているようだが、巨人精霊が咆哮した。それだけで、観客席の半分近くが吹き飛びやがった。
巨人精霊<グラシャラボラス>にここまでの力はない。明らかにピークパワーは上がっている。純粋な力比べでは無理があるから手段を変えるか。
俺は、巨人精霊をいったん地上に降りてくることにさせた。あのまま、咆哮させたら、どれぐらいの距離まで破壊するのか想像がつかない。
巨人精霊が降りてきたところで、足元にチェーンを巻きつけ、槍を伸ばして横からたたきつける。巨人精霊が倒れてくれたのはよいが、こっちの槍にした氷も同時に折れた。ダイヤモンド・ダストを発生させるための効果の副産物だな。この槍、もろいんだよな。かわりに、付加魔法である、凍らせるの力があ
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