第5話 レスティアはどこで暗躍だ
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えば、Aランクだから、AAランクに相当するクレアが契約しても、火猫のスカーレットほどの力はでないんだけどな。クレアの手には<精霊刻印>が薄いながらも刻まれている。つまりスカーレットは生きているんだが、薄くなって見えづらいから、クレアの意識から、外れてしまっているのだろう。
俺の<精霊刻印>は『封魔眼』がかねているから、母親の胎内からでてきたと同時にワルキューレとの契約が完了で6体のピクシーっていう、無茶な状態だ。転生の時に他人が手をだせなくて、俺が契約しやすいようにと転生をつかさどった死神に転生特典として頼んでおいたが、『封魔眼』なんてものは伯爵家生まれの俺でも、下手をしたら別の帝国貴族にひきとってもらうなんてことになりかねない。
その場合フォーレンガルト家の養子で、エリスが義理の妹で、ヴェルサリア・イーヴァが義理の姉って可能性もあったわけだ。なんか、それはそれで、死ねほど訓練を受けられていそうだ。
しかし、中位精霊とみなされるピクシーの上に、精霊刻印が2つ以上ある場合は相互干渉となって、精霊の力がそがれるというのは常識だから、今、アレイシア精霊学院に通ってシルフィードとも対立というよりは、多少中立気味に近い立場としていられるんだけどな。
そう過去と現状を考えていたら、今回の精霊剣舞<ブレイドダンス>の始まりの合図があった。いっせいに、20人ほどの精霊使いがそれぞれの精霊を扱いだしているが、赤毛のツインテールとして目立つクレアには、金剛精霊と魔境精霊を使う上級生がちょっかいを出している。入学当初にはシルフィードとの対立で下級生に嫌がらせをしていた、根性の悪い奴らか。
その後、ずっとクレアをみまもっていた。通常の鞭と、精霊魔術の火球を使っているが、自分のカムイだけでは、威力がなさすぎる。魔境精霊はあの手の精霊魔術を跳ね返すのが得意なのに、あさっての方向にはじいているだけで、二人の上級生はクレアをなぶるように、金剛精霊と魔境精霊でなぐりつけているだけだったが、上級生がクレアへ何やら罵倒していたところで、クレアのカムイが急激に膨れ上がった。
ただし、彼女のカムイは火の精霊ではなく、黒い炎の精霊だ。そこから、各精霊に黒いカムイがまわりの精霊たちに移っていく。そして、精霊使いの手を離れて暴れ始めている。
今、俺は動こうかとも思ったが、こういう場合には、まず何かがあった場合のために騎士団はいるのだが、いつまでもこない。カミトが来ているのかもわからない、今、どうすると思ったら、剣を持ったカミトが競技場に降りて、クレアのところに向かうところだ。
俺も6体のピクシーを顕現させて、風のシールドを張らせる。そして風系のピクシーであるヘルヴォルは鎧にし、火系のピクシーであるランドグリーズにはクロスボウとした。聞こえるかどうかはわからないが、
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