アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第二話 ソロからパーティーへ
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全マージンは十分とってるよ。忠告はありがたく頂戴しておくけど・・・ギルドはちょっとな。それに・・・」
「「それに?」」
「パーティーメンバーってのは、助けよりも邪魔になるほうが多いし、俺の場合」
キリトがそういった瞬間、三方向から閃光が走った、と思った時には、鼻先に二本、首筋に一本のナイフが突きつかれていた。それを見たキリトはひきつった笑いとともに、降参のポーズをとった。
「・・・悪かったよ、あんたたちは例外だ」
「「「そ」」」
面白くなさそうに三人は答えナイフを戻し、指で遊ぶ。それをしながらアスナはとんでもない事を口にした。
「なら、しばらくわたしたちとコンビ組なさい。ボス攻略のパーティーの責任者として、君たちがウワサほど強い人なのか確かめてみたいし。約一名にはわたしの実力も教えて差し上げたいし。あと今週のラッキーカラー黒だし」
「な、なんだそりゃ!」
「それって俺も?」
「もちろん、そうよ」
「あきらめよう、ソレイユ。アスナはこうなったらテコでも動かないよ」
「・・・わかった」
キリトの驚いた声とソレイユの疑問とルナのあきらめのつぶやきが響いた。ソレイユはルナのつぶやきを聞いてしぶしぶ納得したようだがキリトはまだ納得していないのかがんばって反対材料を探している。
「お、お前、ギルドはどうするんだよ」
「うちは別にレベル上げのノルマとかないし」
「じ、じゃああの護衛の二人は」
「置いてくるし」
そんな魅力的なお誘いにも頑なに拒み続けるキリト。時間稼ぎのつもりなのかカップを口に持っていくが中身は空である。それをアスナがすまし顔で奪い取り、ポットから熱い液体をおそそぐ。それを受け取り、再び口をつけるがその表情はすぐれない。そして、
「・・・・・・最前線は危ないぞ」
という言葉が響いた瞬間、アスナの右手のナイフが持ち上がり、今度はライトエフェクトを帯び始めた。それを見たキリトはあわてて頷いて事なきことを得た。そのやり取りが終わったのを確認したルナは全員に言った。
「じゃあ、明日朝九時、七十四層のゲート前に集合ってことで」
その言葉を聞いて反論する者はいなかった。
◆
いつまでも女性の部屋に世話になるわけにもいかないのか、キリトは暇を告げ、そそくさと帰ろうとする。それに便乗する形でソレイユとルナ帰る様子である。建物の階段を降りたところまで見送ってくれたアスナとルナが、ほんの少し頭を動かして言った。
「今日はご馳走様。キリト君、ソレイユ君」
「ほんとにありがとう」
「まぁ、こっちも料理する手段がなかったからな。助かったよ」
「そうだな、また頼む・・・と言いたいけど、あんな食材二度と手に入らないだろうな
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