アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第二話 ソロからパーティーへ
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ネットの三階だった。しかし、何を考えているのか、キリトは建物の入り口で躊躇している。
「しかし・・・いいのか?その・・・」
「ここまで来て何言ってんだよ、お前は・・・・」
「い、いや、だって」
溜息をつきながらあきれ果てるソレイユ。しかし、キリトはいまだ覚悟が決まらず躊躇している。
「なによ、君から持ちかけてきた話じゃない」
「私とソレイユは便乗だけどね。でも他に料理のできる場所なんて私の家くらいよ?」
「ソ、ソレイユの部屋とかは?」
「道具がない(嘘)」
ソレイユが簡潔に答えると選択肢がなくなったので覚悟を決めて階段を登っていく。それに続くようにソレイユとルナも続く。ドアをくぐった先には、広いリビング兼ダイニングと隣接したキッチンには明るい色の木製家具がしつらえられ、統一感のあるモスグリーンのクロス類などで飾られている。
「なぁ・・・これ、いくらかかってるの・・・?」
即物的な質問をキリトがする。後ろでソレイユが呆れ、ルナが苦笑している。
「んー?部屋と内装合わせると四千Kくらい。着替えてくるからキリト君とソレイユ君はそのへん適当に座ってて。行こう、ルナ」
「は〜い」
サラリと答えるとアスナとルナはリビングの奥にあるドアに消えていった。ちなみに、先ほどアスナが言った四千KとはKが千の単位を表すので四百万を意味する。
「そんなもんか、意外と安いな」
「え゛っ。お、お前、この部屋と内装、全部買えるのか?」
「いや、最前線にいるんだからそれくらい貯まるだろ?・・・ああ、そうか」
「な、なんだよ」
何やら納得がいったという表情でソレイユは頷く。それを見たキリトはいやな予感を感じずにはられなかった。そんなキリトをよそにいい笑顔でソレイユはサラリと言った。
「無駄遣いは程々にな、少年」
その言葉を聞きガクリと肩を落とすキリト。そのようなやり取りをしていると着替えに行ったアスナとルナが戻ってきた。アスナは簡素な白いチュニックと膝上丈のスカートに着替え、ルナは水色のチュニックとジーンズに着替えていた。
「それで、キリト君はいつまでそんな格好してるの?」
ルナ指摘にキリトはあわてて戦闘用コートと剣帯などの武装を解除した。ソレイユのほうを見るといつの間にか着替えていたらしく、その姿は長袖の黒色のパーカーにカーゴパンツといったものだった。
ラフな格好になったところでアイテムウインドウを開き≪ラグー・ラビットの肉≫やほかのS級食材をオブジェクトとして実体化させ、テーブルに置く。
「これが伝説のS級食材かー。で、どんな料理にする?」
「オレはシェフの二人に任せるよ」
「オレもシェ、シェフにお任せコースで・・・二人?」
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