暁 〜小説投稿サイト〜
戦国†恋姫〜黒衣の人間宿神〜
十五章
一乗谷へ向けて
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
を我慢できるほど、余は人生を楽しみ尽くしておらんのだ。と言う訳で主様よ。一つ手合せを」

「阿呆。ここで力を温存しておきたいのだから無理に決まっているだろ」

「じゃあオレとやらないか?公方の姉ちゃんよ」

そしたら一葉は遠慮しておこうと言った。仕合いならできるが死合いは全力を出さないと行けないとかで。で、鞠と仕合することになって、小夜叉もついて行ったけどね。今度は幽が来たらため息を吐いていたけど。

「さようですか。やれやれ・・・・二条館を出てから、活動的になられて困りますなぁ、全く」

「一葉は面白いことがあればすぐ首を突っ込むからな。二条を出てから活発になったな」

「三好衆の圧迫で、自由に動くこともできなかった。破天荒ではた迷惑な公方様が落ち着いたと思ったら」

「では、俺たちが初めて会った一葉は・・・・」

「生まれて初めて、大人しくしてた時期でしょうなぁ」

あれでもまた魅力の一つだというけどな。文句を言いながら付き従っている幽も苦労してるわけか。一真隊に漂う雰囲気が気になるという事らしいので、俺は後ろを指した。まさか後ろから奇襲があるとでもと聞かれたけど。それに他の衆には、それどころではないと判断し一真隊と少数の黒鮫隊とトレミーで監視をしているとね。で、足利衆にも言っておいてほしかったらしいが、足利衆は前を向いてほしいと言った。後ろを見るのは俺達だけでいいとな。一真隊と足利衆は共に動くとしていたらしいのでちょうどよかった。そして、幽には一葉の手綱を頼むともね。

「奇襲の話を伺った途端に浮かび上がったのは、狂喜しながら鬼の集団に踊りかかり、笑いながら刀を振るって鬼どもを虐殺する、公方様の姿を」

「俺もな。と言う訳で頼むわ。俺は俺の隊に指示を出さなければいけないのでな」

軽く頭を下げたあと、足利衆の陣所へと戻って行った。それからしばらくしてから、音楽を聞いていたら一真隊の皆が一乗谷攻略に向けて意見を交換していたところに、久遠達がやってきた。

「久遠にそれに葵たちか。どうかしたか?」

久遠の側で護衛を務めている桐琴はいいとして、葵や眞琴、市まで揃って来てた。

「ふむ。悩み事があって、ここに来たな久遠」

「・・・・なぜそう思う?」

「顔を見れば分かるさ」

「そうか。・・・・」

眞琴と市は一葉のところに行ってしまったけどね。葵は小波のところに行って、桐琴は小夜叉のところに行ったようだ。何かを察知したのかな。

「一真」

俺の名を呼びながら久遠が腕の中に入ってきた。匂いを嗅いでいたが、船に戻ったあとにシャワーを浴びたのかいい香りがするとな。ではお返しにと、今度は久遠の匂いを嗅いだ。

「ふむ。いつもいい匂いだな」

「そうか?自分では分からんの
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ