十五章
必殺技×落城
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「気を付けろ。そして冷静にかつ焦らずに、な」
「・・・(コクッ)」
で、本陣から少し後ろ側に一真隊がいたけどね。
「一真様!本陣の様子はどうでした?」
「うむ。どうやら鬼の生態を考えて、一乗谷に向かうそうだ。もうすぐ満月だからな」
「生態で満月、ですか・・・」
「満月の夜、魔性のモノはその力を増すのだそうです。・・・まぁ古来より、日の本の妖にもそういった伝承がありますから、信憑性の薄い話ではないでしょう」
詩乃は黙ってしまったが、俺と一葉は気になった。そして沙紀は俺の代わりを無事に果たしてくれたので礼を言ってから、トレミーに戻した。
「とりあえず、一真隊は本陣の後について行く、という形で宜しいでしょうか?」
「うむ。それが良い。本陣の後盾をして守るようにすればいい。皆の者、準備をしてくれ」
「「はい!」」
俺の言葉を受けて、各自準備を始めるみんな。そして、小波が戻ってきたので、一応報告を聞く。トレミーからも小型偵察機で搦手門から逃げ出した鬼の行方。小波の口から語られる、敦賀城搦手門から落ち延びて行った鬼達の動き。敦賀城には約千の鬼が居て、そのうちの半分が搦手門より落ち延びたそうだ。それも船を使ったそうで、ってか、鬼が船を使えるとはね。
「鬼が船を操ってたとはね」
「はい。二十隻以上の小早に分譲し、敦賀を北に向かった模様です。・・・さすがにそこまでしか追跡は出来ませんでした。申し訳ございません・・・・」
「謝る必要はない。海に逃げられたのなら、手も足も出ないはずだ。・・・・ありがとう、小波」
「はっ」
ひよやころは、鬼が船なんて使えるのかとか言ってたが。小型偵察機によると、くっきりと操作してたらしい。そして北ということは一乗谷に向かったのだろう。
「・・・小波さん」
「・・・??」
「鬼は逃散しておりましたか?それとも撤退しておりましたか?」
「・・・・。私の目には撤退しているように見えました」
「なるほど。ならば撤退する鬼たちを統率している、中級の鬼とやらが居るはずです。とすれば、船の扱い方ぐらい心得ていても不思議ではない」
「膂力あり、凶暴でありながら、知恵もあり、統率も取れている。・・・・厄介ですね」
「詩乃と一真。その鬼達はどこに向かったと考える?」
俺にも聞かれた。さっきから考えていたしな。詩乃と一緒に言ってみた。
「「一乗谷だな/ですね」」
「私も同意見です。本拠地である一乗谷に兵を集め、決戦する心づもりなのでしょうね」
「だが、考えてもしょうがない。一乗谷までは黒鮫隊も同行して一緒に行こう。ということで、俺たちも動くとしよう」
「了解です!あ・・・・鞠ちゃんはどうしましょう?荷駄
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ