十五章
必殺技×落城
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を顧みれば、これは罠だという結論にたどり着くと思うのですが」
「俺もそう思う。なので、俺と詩乃、雫。あと一葉を連れて本陣に行く。すぐそこだけど、沙紀は一真隊を見といてくれ。俺はまだこのままで行く」
「了解しました、隊長」
と言って、俺達4人はすぐそこにある本陣へと歩いて行った。船ではとっくに調べたが、鬼はいない。けれどこいつらの目で直接見たいのか、城内を探索するように言っていた。
「殿。ひとまず差配を終えました。一真様が調べてはくれましたが一応のこと」
「一刻ほどで城内の掃除をした後、少数の抑え部隊を残しておけば宜しいかと」
「大義。・・・・」
「しかし・・・・敦賀城ほどの城を捨てるとは。知能のある鬼とやらは、本当に戦の仕方を知っておるのか?」
「武士の知恵を残したまま、鬼の力を手に入れた。それが下級の鬼とは違う、中級の鬼ということでしょうが・・・・」
「その中級の鬼とやらは、戦術の面はともかく、戦略の面は不得手ということか」
「そう考えられなくもありませんが、そんな希望的観測を信じ込んでも良いものかどうか」
久遠は黙っていたようだが、一乗谷で決戦をするらしい。
「ちょっと待った久遠」
「一真か。先ほど技はよかったぞ。その鎧はいつ元に戻るんだ?あとなぜここに来たんだ?」
「そりゃどうも。あれを見せたくてわざわざ地上に降ろしたからな。まだ警戒中だからな。それより、このまま一乗谷に行くのか。罠の可能性があるぞ」
「それもあるが、金柑がな」
言いながら、ちらりとエーリカを見る。
「今の鬼と互角以上に戦えるからといって、満月時の鬼達と武士が互角に戦えるかどうか分からない。・・・・そして満月はもうすぐ。となれば、早々に一乗谷に乗り込み、決着をつけるにしかず」
「なるほどな。それが拙速を選んだ理由か」
「・・・(コクッ)」
「それなら承知した。確かにその理由ならとっとと一乗谷に行ったほうがいいな」
でも、桐琴や小夜叉と一緒やブラックシャーク隊のメンバーで、鬼退治したときは満月のときがあったけど。満月のときでも、森一家の二人や俺達は難なく対処できたはずだ。でも、他の兵と比べると多分無理だろうな。
「だが、このまま向かうのは無茶だ。俺達の隊で物見に向かわせるから・・・・・」
「その必要はございません。久遠様が明智衆に物見を命じられ、今、私の家中の者が四方に散っております」
「手回し早いな。分かった」
と言って、俺は変身解除をした。ドライバーとメモリは空間にしまったけどね。船からの定期通信からでも、この辺りは安全というのが確認されたようだしゲートはすでに閉じてある。
「じゃあ俺は戻るが、久遠」
「・・・・??」
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