第六話 エックスSIDE3
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ックス「それが分かっているはずなのに…どうして戦えない…?もう迷わないって…ルインを失った時、誓ったはずなのに…っ!!」
触れていただけの手が、ギリギリと使えぬ腕を締める。
自身への怒りが肉体的な痛みとなってエックスを蝕む。
エイリア「エックス!!」
彼の自傷行為を止めようと身を起こした。
エックス「止めろ!!」
彼女の手がエックスの腕に触れる寸前、勢いよく振り払われた。
アイリス「エックス!?」
アイリスは思わず我が目を疑った。
あのエックスが人を拒絶したことに。
同時にエックスは我に帰った。
エイリアは顔を真っ青にして慄いていた。
エックス「エイリア…すまない…本当にすまない……」
何度も謝るエックス。
彼女は自分を心配してくれたというのに、その手を払いのけてしまったことに。
顔をくしゃくしゃにしてエイリアに何度も謝った。
その表情はエイリアとアイリスの方が心苦しくなるほどである。
アイリス「私…コーヒーの代わりにハーブティーを淹れてきますね」
心を落ち着かせるために代わりにハーブティーを淹れに向かうアイリス。
エイリアは俯くエックスの手にそっと自身の手を重ねた。
エイリア「エックス…気にしないで。私は大丈夫だから、もう自分を責めないで…。あなたはもう充分傷ついた。もういいのよ。それにあなたは何も出来ないわけじゃない。あなたがいてくれるから私は頑張れるの…あなたがあの時助けてくれたから今の私がいるの…だから……これ以上自分を責めないで…」
エックス「エイリア…でも、俺は…」
と言いかけて、何か閃いた表情を浮かべた。
エックス「いや…まだだ、まだ俺にも出来ることがあるはずだ……」
力がなくても出来ることはあるはずだ。
それを思い付いた。
エイリア「エックス…?」
彼を怖ず怖ずと見つめる。
エックスの瞳に光が射していた。
希望の光を。
エックス「…ありがとうエイリア。俺にも出来ることがあった。」
エイリア「え?」
エックス「今からライフセーバーの元に向かう」
ライフセーバーの元に向かうと聞いたエイリアは目を見開いたが、すぐにエックスの考えを理解した。
エックスはライフセーバーと共に救助活動に向かおうとしているのだ。
エイリア「そう、気をつけてエックス…」
エックス「ああ…本当にありがとう…エイリア…」
彼女を両腕で包み、少しの時間の経過の後、ライフセーバーの元に向かうエックス。
アイリス「エイリアさん?エックスは?」
エイリア「エックスならライフセーバーの元に向かったわ。きっと自分に出来ることをしに。」
アイリス「そうですか。あ、ハーブティー飲みますか?」
エイリ
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