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インフィニット・ストラトスの世界にうまれて
番外編 乙女の矜持 その二
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力で走った。
俺は校舎外へと飛び出し、女子の目のない俺にとっては安住の地にも思えるそんな場所にようやくたどり着く。
俺の目の前にそびえ立つ幅一メートル、高さ4、5メートルはあろうかというコンクリート製の柱に両手をつくと、全力で走って来たため乱れていた呼吸を深呼吸して整える。
そんな俺の前に現れたのはシャルロットだった。
しかも、俺を見るなり慌ててスカートの裾を押さえる仕草を見せる。

「な、なんでここにアーサーがいるのさ」

「そんなの言わなくても解るだろ」

シャルロットの視線は俺の顔から徐々に下へと移り、そしてその視線がまた俺の顔まで戻って来ると……、

「うん、なんとなく」

と、そう言った。

「シャルロットはどうしてここに来たんだ?」

「えっ? ボク? ボクはね――あれだよ、急に外の空気が吸いたくなったんだ」

「そうなのか? まあ、深くは追及するつもりはないが、俺と一夏がISが展開出来なくなったり、ズボンが消えるなんてことになっているんだ、もしかして……シャルロットにもなにかあったんじゃないのか? 人目のないこんな場所に来てるくらいだし。しかも見れば、スカートの裾を手で押さえるような仕草を見せている――」

ここで俺はシャルロットの助けになればとアニメ版ラウラが言っていたセリフを話し出す。

「今のシャルロットに役立つかは解らないが、参考までに聞いてくれ。今のシャルロットに俺が送る言葉は、『パンツ』がなければ『ブルマ』を穿けばいいじゃない、だろうな」

「ねえ、アーサー。今なんて言ったの? もう一度聞かせてよ」

「だからさ、パンツがなければブルマを穿けばいいじゃない」

俺から視線をそらしたシャルロットは少しうつむき加減で、

「ああ、なるほど……パンツが消えるならパンツと認識されない物を穿けばいいってことだよね」

呟くように言った後、再び視線を戻し、

「ありがとう助かったよ。これでなんとかなりそうだ」

と言って、表情を柔らかくする。

「お役に立てたなら嬉しいよ」

「ところでアーサー、このタイミングでブルマの話を持ち出すくらいだから、持ってるんだよね? 今すぐ貸してよ」

「ちょっと待て。なんで俺がブルマを持っていることを前提で話を進めてるんだ? しかも、今すぐ貸してなんて――俺が女子の体操着であるところのブルマを常時携帯してるわけないだろ?」

「恥ずかしいからって遠慮しなくてもいいよ。皆には秘密にしといてあげるからさ。早くブルマを出しなよ。どうせ、いつも持ち歩いているブルマを夜になると山田先生に穿かせて楽しんでるんだよね」

「んなわけあるか!」

と俺はシャルロットに向かって
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