始まる幻想
始まり
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だという訳か・・・
で君はどうしたい?俺なら君を家に戻す事も出来るがどうする?」
一夏は自分の家には戻りたいとは思わなかった。戻ったとしてもどうせ今までの生活と変わる事は無いと思った。
自分という家族よりにも、名声を選んだ姉と今までと同じように生活が送れるとは思えなかった。
「僕は・・・戻りたくない・・・」
「そうか・・・じゃあ俺の所に来るか?」
その言葉は一夏にとって救済その物だった。一夏は男の顔を凝視した
「い、いいんですか・・・?」
「ああ勿論だ、でも此所とはまったく違う世界だし危険な世界だぞ?」
「それでも良いんです!僕は・・・この世界が嫌なんです!」
「解ったじゃあ行こうかえ〜っと・・・」
男は一夏の顔を見て硬直する、一夏は首を傾げて男の行動の意味に気づいた
「あっ僕の名前は織斑 一夏って言います!」
「一夏か、うん良い名前だ。俺は霧雨 闇夜だ」
一夏は闇夜と手を繋いで囚われていた場所を、出て一旦闇夜が泊まっていたホテルから荷物を持って外に出て裏路地に入った。
そこでいきなり空間が割けて始め、たくさんの目が見えているなんとも奇妙な空間が発生したのだ。
一夏はその目に恐怖して闇夜に抱きつく。闇夜はそんな一夏を抱き上げて安心させてその裂け目に入っていった
裂け目を出るとそこは家の中ではふわふわとした金色の髪、赤い瞳に薄い紫と少し濃い目の紫のドレスを纏い、日傘を持った美しい女性がバルコニーで椅子に座りのんびりしていた。
「あら、お帰り闇夜」
「今帰りましたよ。紫さん」
「あら?その子は?」
紫は闇夜が抱き上げている一夏に視線を移した
「この子は一夏君。俺が保護した子です」
「そう結構可愛い子ね♪」
紫は椅子から降りて、一夏に近づいていく。一夏はまだ怖がっているのか紫が近づいてくると体を震わせている。
紫は一夏の頭を撫でる。すると一夏は不思議な気持ちに囚われる、自分の中で渦巻いていた恐怖などの感情が一気に消滅し、代わりに
安らぎににも強い眠気が湧いてきたのだ。一夏はその眠気に勝つ事が出来ずに眠ってしまう。
「あらあら眠っちゃったわね」
「まあ誘拐されて唯一人の家族に見放されれば疲れますっていうか、紫さん。能力を使いましたね?」
「あら?バレた?」
「当たり前ですよ、伊達に人賢者って呼ばれてませんよ。それと一夏君は俺が引き取って育てますからね」
「ええ構わないわ。じゃあ私は帰って眠るとするから」
紫は先程、闇夜と一夏が通った空間を開いて、その中に入って帰って行った。闇夜は腕の中で眠っている一夏をベットに寝かせて布団を掛けてやる。すると金髪のロングヘアーが特徴的で柔らかそうな金髪を片側だけおさげにして前に垂らしている、リボンのついた黒い三角帽
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