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『自分:第1章』
『疑似家族愛』
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うまい言うて食べてて安心した。
オッチャンの場合、不味かったらハッキリ言うてくれる。
兄ちゃんは言わんでも顔に出る。
自分も食べ始めた。
うん、普通に食べれる。
白米5合がカラッポ。
アッという間に全部無くなって気持ちいい。


片付けして帰り支度してたら、兄ちゃんの携帯が鳴って部屋の外に出て行った。
オッチャンに、この後、兄ちゃんと此処に居るんか、出て行くんか聞いた。
暫くは避難所生活するって。
淋しいから兄ちゃんも一緒に居らすって。
その言い方に愛を感じた。
素直に甘えれん兄ちゃんを理解した上での事。
改めて、オッチャンってカッコエエやん!!って思った。

『兄ちゃんの事、やっぱよぉ解ってんねやね。兄ちゃん喜ぶわ♪』

『男は若いと素直に甘えんからなぁ♪』

『せやね♪プライドってゆうか単純に恥ずかしいとか可愛い息子心やろうね♪』


『あいつはソレが可愛いねん♪』

『あはは♪ラブラブやん♪父子仲良くしょってね!また遊びに来て良い?』

『当然!電話もして来いよ!ワン切りでかまんけんの!』

『あはは♪ありがとぉ♪ほんまにありがとぉな、オッチャン...』


兄ちゃん帰ってきたから、零那は『ほな帰るわ、寄るとこ在るから此処で...』って。
兄ちゃんが『また明日も来いよ。俺暫く此処居るし!』って。
零那にってゆうか、オッチャンに対する精一杯の甘えアピール。
『大丈夫!!オッチャンも暫く居るみたいやし父子仲良く一緒に生活しょってや♪またすぐ来るし、邪魔しに♪』
オッチャンは豪快に笑ってた。
兄ちゃんはオッチャンを見てポカーン。
すかさずオッチャンが『居らん方がええか?出よか?』ってイジメてた。
良かった良かった。

なんかやっぱり何故か凄く淋しくなる...
本当の家族なんかより、血の繋がりも無い家族ごっこの関係が凄く大事。
温かくて居心地良くて、癒されていく。
こんな自分でも、優しい気持ちになれたりする。
此処を離れたく無い。
家族ごっこを続けてたい。
そんなバカなことを本気で想ってしまうほど...



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