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Chocolate Time
第3章 揺れる想い
3-2 理解者
理解者
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「いやいや、これは男同士で語らう話題の定番、エロトークの一種やないか。あんまり深く考えんと、答えるんや、さあ!」
「エロトークって……おまえな」
「最も簡単に手に入るんは妹はんのやろけど……。見たところお母はんの年代が穿くようなショーツではなさそうや」
 ケンジはぶっきらぼうに言った。「そうだよ。マユのだよ。悪いか」

 ケネスはにっこりと笑った。「ケンジは健全やな」

「誰にも言うなよ」
「言わへんて。それにわい、明後日には日本からいなくなるよってにな、話したくても面白がって聞いてくれる人、残念ながらカナダにはおれへん」
「そういう問題じゃない」


「なあ、ケンジ、正直に遠慮なく言わしてもらうけどな、おまえとマユミはん、雰囲気おかしいで」
「な、何だよ、いきなり」
「何度も言うようやけど、ほんまはもっと仲ええんやろ? こないだのデートの時の雰囲気とはえらい違いやないか」
「だから、デートじゃないって」
「それにやな、学校でもいつもおまえの口からマユミはんの名前が出てくるやんか。にこにこ生き生きして語っとるやん」
「た、たまたまだ。そんなのおまえの思い過ごしだ。別に普通の兄妹だし」
「そうか? そうかなあ……」
 ケネスは目を閉じて腕組みをした。
「もう遅いから寝るぞ」ケンジは客用の布団を床に敷き始めた。そしてさっさと自分はベッドにばたんと倒れ込み、灯りを消してしまった。
「おいおい、ケンジ、お客さんに対して失礼やないか。なんやの、勝手に電気消さんといて」
 ケネスも仕方なくケンジが敷いてくれた布団に横になった。



 明くる月曜日。朝からケンジと一緒に学校へ行ったケネスは、夕方ケンジよりも先に帰ってきた。

「ただいま帰りました」
「お帰りなさい。ケニー、先にお風呂いいわよ」母親が促した。
「すんまへん。ほな遠慮なくいただきます」ケネスはそう言って、二階のケンジの部屋に入っていった。

 着替えを持って階下に降りる前に、すでに部屋にいたマユミに声を掛けた。「マユミはん、お風呂先にいただいてもええですか?」
「あ、ケニー君。お帰り。いいよ。あたし先に済ませたから」
「そうでっか。ほな」
 ケネスは階段を降り、浴室に入った。

 風呂上がり、ノースリーブ姿のケネスは、マユミの部屋をノックした。
「どうぞー」
「すんまへん。お邪魔してもええですか?」ケネスは手にチョコレートの箱を持っていた。
「いいよ。どうぞ」マユミはケネスを部屋に招き入れた。
「はい、これ、マユミはんの好きなチョコレート・アソート」
「え? どうしてあたしが好きなチョコレートを?」
「ケンジに訊きましてん」
「そ、そうなんだ……」
「ケンジ、ちょっと遅くなる言うてた」
「ふうん」マユミはその
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