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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第38話 罠
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ンドを取り囲むようにして12人がバラバラに隠れてるにゃ」
「「「12人!?」」」
ちょ!? 12人ってライザーとユーベルーナさんを除いた残り全員じゃない! っていうか
「
兵士
(
ポーン
)
は誰も本陣の方に行かなかったの!?」
そう私が言った瞬間……何故か黒姉はバツの悪そうな顔をして私達から目を逸らした。そして祐斗は苦笑いしつつ私達の本陣のある方向を指さした。私達がなんだろうと思い振り返って指さした方を見てみると…………そこには腐海が広がっていた、ってえぇぇぇぇぇぇぇ!? 何あれ!? どういうこと!? なんか木々がどろどろに溶けかけていていかにも毒吐いてますって感じに煙があっちこっちから吹き出してるんだけど!
「く、黒姉?」
「……ほんのちょ〜っと出力を間違っちゃったにゃ」
「まああんなのの中に突っ込んでいく人はいないよね」
苦笑いしてる場合じゃないわよ祐斗! これじゃあ誰も罠にかからないじゃない!
「……せっかく頑張っていっぱい罠仕掛けたのに台無しです」
あ、白音が落ち込んじゃった。
「んにゃぁぁぁぁぁぁぁ!? ごめんね!? ごめんね白音!」
「……黒歌姉様のバカ」
「んにゃぁぁぁ! お願いだからお姉ちゃんを嫌わないで〜!」
あ〜あ。黒姉泣きながら白音に抱きついちゃった。これは当分使い物になりそうにないわね。
「なあ木場、お前たちの方からは仕掛けなかったのか?」
「うん、僕達もそう思って1人ずつこっそり近づいたんだけどね。こちらが近付くとどういうわけか接触前に逃げるんだよ。どうやら向こうもこっち同様相手の位置を探れるみたいだね。多分この辺り一帯に探査魔法がかかってるんだと思う」
「ということは私達がここに隠れてるのもバレてそうね」
「たぶんね。お互いに居場所は分かってる状態だ。それでどうしたら良いか黒歌さんと話し合っていたところなんだよ」
やっかいね。戦おうとしても戦ってくれないなんて。時間切れでも狙ってるのかしら? こうなったらいっそ……
「相手のいる位置に転移して奇襲をかける?」
「え? 火織、ゲームが始まったら決着が付くまで転移魔法陣は使えないんじゃなかったのか?」
「ほら、私は影を媒介にした転移とか使えるから。何なら私の影を相手の影につなげて、足掴んでここに引っ張りだすこともできるけど?」
「なんつーか、それかなりエグいな。防ぎようがねぇじゃねーか。っていうかそういう魔法どうやって覚えたんだ?」
「ん? もちろん独学」
本当はそれ用の魔獣を使ってるんだけどね。今も念のためポケットには10種類ほど魔獣を入れてるのよ。魔王様達が見てるからあまり使いたくないけどね。
「火織さん、それもいいか
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