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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第38話 罠
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かなり強いですし狙いは私ですよ?」
「ふふ、たまには先輩にカッコつけさせてください」
う〜ん、そう言われると断りづらいわね。
「分かりました。ここはお任せします。でも気をつけてくださいね? たぶんあれ、持ってますよ」
「ええ、分かっています。それに火織ちゃんのおかげで私だって、ね?」
「そうですね。じゃあここはお願いします」
私はユーベルーナさんの相手を朱乃さんに任せ、白音とイッセーと合流するために地上に降りた。
「悪いけど私はあなたではなく彼女と戦いたいの、雷の巫女さん」
「あらあら、つれませんわね
爆弾王妃
(
ボム・クイーン
)
さん」
「……その名前はあまり好きではないの。品がないもの。呼ばないでくれるかしら? 分かったらそこをどきなさい」
「そういうわけには参りませんわ、
爆弾王妃
(
ボム・クイーン
)
さん」
「この! 呼ぶなと言ったでしょう!?」
その言葉とともに背後でものすごい轟音がした。朱乃さん、わざわざ相手を怒らせなくたって……。
激しい攻防が繰り広げられる空間をあとにし、私は白音とイッセーと合流した。
「さて、じゃあ私たちは予定通り次の場所に行きましょうか」
「……いいのか? 朱乃さんだけに任せて」
「まあ本人がやるって言ってるし。それに条件は一緒だから多分負けないわよ」
「まあそれならいいんだけど……」
「では行きましょうか、火織姉様、お兄ちゃん」
というわけで私たちは白音先導のもと建物の影などを経由して部室棟の並ぶグラウンドの方へと足を進めた。そういえば
「イッセー、私の貸した氷輪丸はどうしたの?」
「え? ……あっ! しまった! さっきの爆発で手を離しちまった!」
「まったくしょうがないわね」
私は新たに一振りの氷輪丸を創りイッセーに投げ渡した。
「次は失くすんじゃないわよ? いくらでも創れるけど戦場ではいつ渡せるか分からないんだから」
「すまねえ、気を付ける」
「火織、白音、イッセー! こっちこっち!」
もうすぐグラウンドに着くというところで近くの建物の影から黒姉が顔を出してこちらを手招きしていたので、私たちは急いでその建物の影に飛び込んだ。そこには黒姉と祐斗が息を潜ませていたわ。
「朱乃さんはどうしたんだい?」
「朱乃さんは今敵の
女王
(
クイーン
)
と戦闘中よ。先に行けと言われたから取り敢えず私達だけで来たわ」
「……朱乃さんだけに任せて大丈夫かい?」
「私の見た限り大丈夫だと思うわ。それよりこっちはどうなの? ここ何人くらいいる?」
その言葉に黒姉は顔をしかめて答えた。
「仙術で確認したんにゃけど……グラウ
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