夫になった訳だが……どうしよう?
55話
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ろう。
「ジル、レオ、ごめん。今回は二人とも退いてもらえないかな?」
「ええ!?どうして?僕達、足手まといなの?」
「そうじゃない、場所が悪すぎるんだ。ジルもレオもここじゃまともに動けないだろ?」
「……そうですね、あそこでは回避する場所も槍を振るえる空間もありませんからね」
「そうだ。俺は体が動かせるスペースがあれば十分、イザナミに至ってはこういう場所なら圧倒的に有利になる」
「はぁ……だよね。分かったよ。僕と姉さんは外で待ってる。行こ、姉さん」
「ええ、お二人とも無理はなさらぬよう。それと、いちゃつくのは時と場所を考えてからにしてくださいね、惚気親父」
ジルは去り際に毒を吐いてからレオと共に鉱山を出た……惚気親父ってそこまで言われる程なのか?いや、世間一般の夫婦仲など台場一家のコトハとカナメくらいしか知らんので見当もつかんのだが、俺としてはこんなものではないかと思うのだが、なぁ?
「私に振らないでよ。でも、いいんじゃないかな、私も思考の中だとしても言葉にして言われると嬉しいしさ。それにそういうのって、ウチはウチ、ヨソはヨソってやつじゃないの?」
それもそうだな。
さて、じゃあさっさと終わらせてジル達を迎えに行かないとな。
「だね」
俺が手足を具足に変えるのと同時に、キュウビのいる空間全てにイザナミの黒い腕が張り巡らされた。
これで準備は整った。
キュウビが自分の周囲の異常に気付き起き上がろうとしたが、先手はこちらが先だ。俺は大きく一歩踏み込み、右腕の具足でキュウビの顎にアッパーを入れる。間髪置かずに両足の具足を起動、右腕両足の具足による加速をそのままキュウビに打ち込んだ事で、流石のキュウビもその身を宙に浮かせた。
「根の国応用編、形状は糸、密度は最高数値、繰り返すこと千、放て!!」
その隙を逃さずイザナミは周囲の腕の形状を腕から糸に変え、キュウビの全身を縛り上げる。斬撃以外に対して無敵とも思える耐性のイザナミの腕の前では、例えキュウビであろうとどうにもならない。
「油断しないで!!」
ああ、動きを封じただけでどうにかなるほどキュウビは甘い相手ではない。
その瞬間、キュウビは三又の尻尾に光を灯し、そこから無数の光弾を俺達に放った。
「イザナミ、使うぞ!!」
イザナミの返事を待たずに超感覚を発動し、イザナミを狙った光弾を全てに具足で防ぐ。不安はあったものの具足の強度は光弾を防ぎきるに足るものだったようで、なんとか無事に凌ぎきった。
「マキナ、右腕は撃てるかな?」
……ああ、大丈夫だ。
「じゃあ、私が囲むからそこに撃って」
分かった、可能な限り頑丈にしてくれよ。こんなところで生き埋めなんて、絶対にゴメンだからな!!
俺は最初の一撃で結合崩壊を起こしたキュウビの頭を右腕で掴み、具足の噴出口
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