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蒼き夢の果てに
第6章 流されて異界
第100話 魂の在処
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、接触。これは、偶々偶然、道を歩いている際に目撃した、と言う話では無さそうな雰囲気。

【涼宮ハルヒが五月に起こした事件。それまでの世界を書き換えて、新しい世界を創造しようとした事件の際に一度接触をしている】

 そうして、少しの疑問の答えを説明する長門さんの言葉が続く。
 ……ハルヒが五月に起こした事件。確か、世界の改変。退屈な世界を書き換え、新しい世界。彼女に取って刺激に満ちた世界へと書き換える作業を行おうとした事件。
 神々の母シュブ=ニグラスに取っては当たり前の作業。しかし、その世界……。その世界に暮らす、すべての生命体に取っては非常に理不尽で、はた迷惑な神性の現れ。

 但し、

【その際に接触しただけならば、その時の記憶は既に彼女。――朝比奈みくるの中には残っていない可能性の方が高いんやないのか?】

 更に問いを続ける俺。そして大きく成って行く危機感。

 そもそも、その事件は一九九九年七月七日に始まる一連の事件の結果起きる事件。この世界の直接の過去が書き換えられた現在、そんな事件が起きた事を知って居るのは、ごく一握りの能力者に限られているはず。
 そもそも、事件に関わりのない一般人。この俺と同じ時間世界内に同時に暮らしている一般人に取って、そんな事件は大きな意味を持ちません。問題があるのはこれから訪れる可能性の有る未来の話です。

 おそらく記憶しているのは、その事件解決に動いた組織の上層部と、実際に事件解決の為に御仕事をした能力者たち。

 確かに、朝比奈みくるは事件の関係者には違い有りませんが、当時は加害者側と言う立場で事件に関わった人間で有って、事件を解決する為に行動した人間と言う訳では有りません。
 むしろ、そんな記憶が残って居る事を俺や長門さん。万結、そして、地祇系……つまり、日本を霊的な侵略から護る立場のさつきに知られると最悪、俺の異世界同位体が彼女自身に罪はない、と言うかなり強引な論法で助けられた生命を失くす可能性すら出て来るのですが……。

 確かに、現在のこの世界は表面上落ち着いて見えます。が、しかし、裏側は非常に不安定な状態。何時、もう一度揺り戻しのような事件が起きて、再び黙示録の世が到来する未来が描き出されるかも知れないのです。
 クトゥルフの邪神が顕現するような危険な未来が……。
 本来なら、その不安定な状態であるが故に、俺ではなく、この事件に最初から関わっていた、俺の異世界同位体が召喚されようとしたのですから。

【不明】

 答えは簡潔。しかし、内容は非常に深刻な内容に相応しい長門さんの口調。更に、彼女が発して居る雰囲気も不可解、と言う気が強いですか。
 成るほど。彼女の持つ常識では、この現象を完全に理解する事は出来ない、と言う事なのでしょうか。
 確かに
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