第六十九話
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きに、あっさりと俺はその邪神の触手に捕らえられてしまう。
「なっ……?」
「ショウキ! ……うおっ!?」
キリトは何とか反応して大剣で触手を防いでいたが、俺がやられたのを反応している隙をつかれて大剣を触手に絡め捕られてしまい、身を守る術を失ったキリト自らも抵抗虚しく捕縛されてしまう。
俺たちはそのまま触手に勢い良く空中に投げ飛ばされ、そのまま邪神の胃袋に真っ逆様……を覚悟していると、ゆったりとした温かい毛皮へと着地した。そして、それと同時に――
『ドッキリ大成功ー!』
「です!」
――という声が聞こえて来るとともに、頭を抱えてため息をついた。やたら楽しそうな我らが女性陣に、毛皮を両手でブルブル震えているレコンがそこにはいたのだから。
「やっぱりかぁ……」
「何よショウキ、さっさと捕まったくせにさ」
明らかにこちらの行動パターンを読んでいるかのような雷撃や、どう考えてもただのモンスターではない邪神の行動など、どうやらユイが手を引いていたらしい。ユイとリズがいれば、それはこちらの行動が読まれてしまうのも頷ける……と考えていると、翼を持つ邪神は再び大空へと舞い上がった。
「で、何がどうなってるんだ?」
「それは私が説明しますね。パパ、ショウキさん」
……はてさて。ユイの説明を聞くに曰わく、俺たちが四本腕の邪神をおびき寄せてからしばらくして、リーファとレコンも重ねて隠蔽を加えたらしいが、トンキーがいることを邪神狩りパーティー相手にバレてしまったらしい。流石は、このようなダンジョンで邪神を相手にしている手練れということか。
リーファとリズがその邪神狩りパーティーのリーダー相手に、トンキーを守るべく交渉と交渉(物理)に赴いたものの、数の違いからあえなく敗北しそうになった瞬間……トンキーが『羽化』したそうだ。
「羽化?」
「はい、パパ。恐らく湖を移動したり、動かなくなってしまったのは羽化の準備でしたが、四本腕の邪神の攻撃でその準備が遅れてしまったと思われます」
そして『羽化』をしたトンキーはこの四対八枚の翼がある、青色の身体に白色の毛皮がある身体に生まれ変わり、リーファとリズに加勢して邪神狩りパーティーを撃退したという。……真面目にゲームをしている彼らには気の毒な話だが。
「雷とか魔法封じとか、トンキー凄かったわねー」
「ほー……」
リズの言う通りのトンキーの大立ち回りは是非とも見たかった――そして邪神狩りパーティーを深追いすることはなく、トンキーはリズとリーファとレコンの三人を乗せて、ヨツンヘイムの大空を舞ってたとのことだ。……スピード狂のリーファを除いての二名からは、結構な悲鳴が上がったようだが。
「レーコーンー? ほら、いつまでト
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