家族からのFAを検討中
[7/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
――心境をそのまま送信してしまった。
決してディスプレイの前で髪の毛をクルクルしてない。断じてしていない。
* * *
美緒:大丈夫。○☆Bとドア○のどっちがイケてるかでいい
夏穂:すぐ答えられるでしょ?
珠希:あたしはどっちもパッと浮かばないんですが
* * *
改めて言うが、イケメンアスリートはカッコいいとは思えども、珠希がスポーツとして興味があるのは海外サッカーだけといって過言ではない。そして海外のサッカークラブに公式マスコットというのはほぼ存在していないに等しい。
* * *
美緒:なんなら画像送る?
夏穂:夫が撮ってきたド○ラフォルダが火を吹くわね
美緒:負ける予感がしない
珠希:やめてください。自分で調べます
* * *
道産子の【美緒】と名古屋嬢の【夏穂】に限らず、それぞれ生まれ育った地元もしくは今住んでいる近隣地域の球団のファンになるのであれば、珠希はおそらく星形の肉球をもったハムスターに入れ込むのだろう。
なおどうでもいい話だが、珠希はやや理由あって家族で一人だけ東京の病院で生まれている。他親類一同横浜生まれだというのに。
だが残念ながら珠希は野球に関して基本的に、壊滅的に知らない。聞かれて答えられるのはせいぜい3アウトで攻守がチェンジするのと162試合あることくらいだ。しかも後者はプロ野球ではなくメジャーリーグの規定であるという勘違いにも気づかないままに。
――で、なんであたしはプロ野球の球団マスコット画像を検索してるんだろう。
自身の行動に疑問を持ちつつも、なん○育ちの【美緒】と夫に感化されてファンになった【夏穂】のプロ野球球団マスコットの画像ファイルに火を吹かれてはたまらないので、珠希は一通りヒグマとコアラ――ついでに他10球団のも――画像を見て思った。
やっぱDB.スター○ンかわいいじゃん、と。
結果として――珠希がハムスターを猛プッシュしたために三人の間でひと悶着起きてしまったのだが、そのひと悶着を起こした相手二人の名前は【百地美緒】と【速水夏穂】。珠希のネット上での知り合いである。とはいえ珠希は東京生まれ横浜育ち――戸籍は横浜にある――というエセのハマっ子、美緒は北海道在住の道産子、夏穂は娘が一人いる愛知県在住の人妻名古屋嬢。そう易々とオフ会などできないのだが。
あと人のことエセとか言うな、書くな。それに人妻でも名古屋嬢は名古屋嬢だ。
――で、話を元に戻そう。
* * *
美緒:――てかさ、夏穂サ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ