下忍編
一尾
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、第一次審査である、目の前の筆記試験の問題用紙を睨み付けた。
重要なルールは三つ。
一つ、この試験はチームメイト全員の点数をあわせたものが合格点。
二つ、複数の試験官が下忍の動向を見張っている。
三つ、カンニング五回見つかれば失格だが、五回までなら減点ですむ。
そして、ルールではないが、重要な問題である『アカデミーでは習わない程の公式を使う…普通の下忍では、決して合格できない』ということ。
…まあ、つまりは、『試験官に見とがめられないくらいの、立派なカンニングをしろ』とのことである。
アカデミー以来、勉強していないので、普通ならば赤点のサスケも、今頃気付いているだろう。サクラはきっと普通に解いている。この試験の目的を分かっていない。
狐面は一瞬でその意味がわかったらしく、黙々と文字を書き続けている。その速さからして、多分本当の目的がわかっているのだろう。
対する銀髪の青年は、時々腹を押さえながらも、きっかりと質問を解いていく。曲者のようだ。
あと、様子を見れていないのはナルトだけだ。
カトナの席は、ナルトの三番前から右後ろのため、一番の問題児が見えないのだ。
ナルトが心配だなぁ、どっちも出来なさそうだし無事を祈るけど。
そこまで思考して、カトナの頭はやはり最初の結論へと戻る。
即ち、どうカンニングしようかということだ。
普通ならば分身の術を駆使すればいい話だ。しかし…、全員を欺ききれるほどのチャクラがない。生徒ならともかく、中忍の試験官を五名もだ。騙しきれないだろう。
ならばどうするか。手が無いわけでもないが、しかし、あれは規則的な法則あってこそなのだ。この空間には、そんな規則的が何もない。
いや、一つだけある…。が、見つかるのはすごく面倒くさいし、何よりリスクも高い。しかも、この法則を使用すると、天井裏の人間にはきかないだろう…まぁ、彼等は試験官なので、その時は真面目に評価してくれると思うが。
けれど、ほか二人のためにも、落ちるわけにはいかないのだ。カトナのせいで誰かが悲しむなんて、それは、いってはいけないことなのだ。
あー、めんどいなぁ…、とため息をはいて、カトナは目の前にある試験の問題を見つつ、投げやりに両手を伸ばす。
その行動に目を光らせていた試験官が、カンニング行為かと目を細めたが、カトナは特に何もせず、持っていた鉛筆をころころと転がした。
くるくると回っていた鉛筆は、やがて、転がるのをやめる。
カトナは黙ってそれを見つめていたが、やがてにこりと笑んだ。
「やるか」
ぼそりと呟いた言葉を耳ざとく聞きとがめた、音の下忍ドスが、その言葉の意味を図ろうと一瞬思考を働かせたが、今は試験中だということを思いだし、無視する。
ドスとは違い、聞こえていなが
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