第四話***ツバキ村の悲劇
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
み出る。
「ああ、いっきまーす……らぁっ」
二人に向けてロープが飛ぶ。
「うわあっ!」
クウヤが辛うじて風で防いだ。
「ちっ……厄介だな……っ」
舌打ちし、ロープを増やし、
「……因みに、知ってるか?」
クウヤ姉に語りかけた。
「この村の奴等、2、3逃がしたが、殆ど殺したか、捕らえてんだ。で」
と、父を足で指す。
「多分お前等の母ちゃんだけどな、こいつと一緒に居た黒髪の美人。そっちの嬢ちゃんによく似た……」
その後男の続けた特徴も、二人の母の特徴と当てはまっていた。
話の途中も、ロープは休みなく飛ぶ。
「殺したよ。爆発四散。多分亡骸残ってないぜ」
「く……っ」
殺した、と聞き、動きが鈍くなった姉の腕にロープが巻き付く。
「クウヤ!逃げなさい!!」
覚悟を決めたように叫ぶ。
「え…姉さんを置いてくわけには」
「いいから!私が強いの知ってるでしょ!?あんたが居ない方が戦える!」
手を広げ、水色の紙吹雪を形成する。
「紙吹雪、風の舞い」
その紙吹雪は、速度倍加の魔法。
「ほら、行くのよ、クウヤ。大丈夫」
姉は微笑み、繋げた。
「私は、死ぬ訳じゃない。離れていてもまた会える。絶対会う。」
クウヤは紙吹雪に押し出され、走り出す。
「ーーーーっ、絶対また会う!約束、だから」
姉の顔を見て、名前を呼ぶ。
「カミカ姉さん!」
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ